いろいろな物の比熱と実験による調べ方とは? わかりやすく解説!

熱・音・光

いろいろな物の比熱

比熱がもっとも大きいのは水で、なによりもあたたまりにくく、冷めにくいものです。
そのため、海岸地方の気候は温暖で、1日のあいだの気温の変化はわりあい少ないのです。


実験

100立方センチの水と100グラムの食用油をそれぞれビーカーに入れこれを20℃にしておきます。

このビーカーを大きな入れ物に入れた湯につけ、水と食用油の温度が上がっていく様子を、縦軸に温度、横軸に時間をとったグラフにしてみましょう。

このとき、10分後には水は40℃に、食用油は62℃になりました。
このことから、水と食月油には同じ熱量をあたえたのに食用油のほうが早くあたたまることがわかります。

また、水のあたたまり方を示すグラフの傾きは食用油のそれの、およそ2分の1になっていることもわかります。

このように、同じ熱量を2つの物にあたえてもその温度の上がり方が違ってくるのは2つの物の比熱が違うためです。

また、この実験から。食用油の比熱を計算でもとめることができます。
20℃の水100立方センチが40℃になりましたから10分間に水が得た熱量は水の比熱が1ですから、2000カロリーになります。

いっぽう、食用油は62℃になりましたから20℃の食用油100グラムが10分間に得た熱量は、食川油の比熱に食用油の重さと、食用油が得た温度(温度差)をかけた値になります。

これを式であらわすと、つぎのようになります。

食用油が得た熱量(カロリー)=食用油の比熱 × 100(g) × 42(温度差)

この熱量と水が得た熱量は等しいので、食用油の比熱は、つぎのような式からもとめられます。

水が得た熱量=食用油が得た熱量2000(カロリー)=食用油の比熱 × 100(g) × 42(温度差)食用油の比熱=2000 ÷ 4200≒0.476(カロリー/g℃)

したがって。この実験に使った食用油の比熱は、およそ0.476となります。




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