振動と波とは?振動数・振幅と波長とは? わかりやすく解説!

振動

つるまきばねに重りをぶらさげて重りを少し下に引っ張って離すと重りに上下に往復運動します。
このような規則正しい往復運動を振動と言います。

振動は、私たちの周囲でひんぱんに起こっています。
私たちの体もふくめて、物体が動くときは必ずといっていいほど、振動が起こっています。


振動が起こるための条件

振動には中心の位置があり、これを振動の中心といいます。
振動していないときは、物体は、振動の中心に止まっています。

振動しているときは、常に振動の中心に向かう力が物体にはたらいています。
このような力がはたらいていることが振動を起こすために、必要な条件になります。

振動数と振幅

振動には、速い振動と遅い振動とがあります。その区別は、振動数であらわされます。

振動数とは、一定時間内での往復回数のことです。
ふつうは、1秒間の往復回数を使います。

たとえば、1秒間に100往復なら振動数は100ヘルツ(サイクル毎秒)でふるといいます。
また、振動には振動距離の長いものと、短いものとがあります。
その区別は、振幅であらわされます。

振幅とは、物体が振動の中心からもっとも遠ざかる距離のことです。
振動は、これらの振動数と振幅の2つの量であらわされます。
 

長さの等しいつるまきばねに、重りをつけたふりこをいくつか1列にならべてつるしたとき、1つのふりこを振動させると他のふりこが、つぎつぎと同じ振動をはじめます。

これとまったく同じ現象が、水の表面で見られます。
水に小石をおとすと、小石が落ちたところを中心として振動状態が同心円状に伝わっていきます。

これが、水面に起こった波です。
このように一点に起こった振動がつぎつぎに周囲に伝わっていく現象を、波といいます。



横波と縦波

ひもを張ってそのいっぽうのはしを上下にゆり動かすとうねりができて、ひもを伝わっていきます。

これが、ひもに生じた波です。
この波では、ひもはどこでも波の進む方向と直角に振動しています。
このような波を、横波といいます。

横波では、うねりの高いところを山、低いところを谷と言います。
山や、谷の動く速さが、横波の進む速さです。

また長いつるまきばねを床の上において、そのいっぽうのはしをばねと水平にひっぱると、ばねが押し縮められたところとひき伸ばされたところができて、それらが動いていきます。

すなわち、ばねに波が生じたのです。

この波では、ばねはどこでも波の進む力向に振動しています。
そこで、このような波を、縦波といいます。

縦波では、波を伝えるものが圧縮されているところを密の部分膨張しているところを疎の部分といいます。

密の部分や疎の部分が動く速さが縦波の速さになります。

縦波はこのように密や疎の部分からできているので、疎密波とも言います。

波の振動数・振幅・波長

波が伝わっていくとき、波といっしょに波を伝えるものまで動いていくように感じられますが、波をつたえるものは、ただ、振動しているだけです。
この振動の数とゆれる幅が、その波の振動数と振幅です。

また、1つの波では、隣りあっている山から山までの距離、あるいは、隣りあっている密から密までの距離は一定です。

この距離を波長と言います。

実験

つるまきばねを床の上において、いっぽうのはしを動かないようにしておきます。
他のはしを持って、ばねと水平な方向と直角に振ってみます。
すると、横波ができます。

ばねに、紙きれを目印につけると波は進んでいきますがばねは振動しているだけであることがわかります。

また、ばねを1回振ると山と谷が1組みできて進んでいきます。
1回振動すると、波は、一波長だけ進みます。

ばねのはしを、ばねと水平にひっぱると縦波が生じます。
縦波でも、横波と同じようなことが見られます。




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