面積の膨張とは?体積の膨張とは? わかりやすく解説!

面積の膨張

金属の板を熱すると、上下左右に伸びますから、面積も大きくなります。
面積の膨張率は、線膨張率の約2倍です。

指輪や穴のあいた円板などを熱すると、穴の中のほうへ膨張して穴が小さくなるのではないかと考えるかもしれませんが実際にはそうではなく、あなも大きくなります。

下の図のような黄銅(銅と亜鉛の合金)の球と、まるい穴があいている黄銅の板とがあります。

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ふつうの温度では、球は穴を通らないように立ってていますが穴のあいた板を熱すると、球が穴を通るようになります。

ガラス瓶の線が硬くなってとれないとき、瓶の栓の外側に湯をかけると栓がうまくとれることがあります。

また、注射器の針が抜けないときなど、針の根元に湯をかけるとすぐとれます。
 
荷車の車には鉄の輪がはめてありますがこれをはめるときには鉄の輪を焼き、膨張させて、車にはめます。
この鉄の輪が冷めると、縮んで、硬くしっかりとつきます。

電車や機関車などの車輪にはめてある鉄のタイヤもタイヤを焼いて膨張させてから、車輪にはめています。


体積の膨張

気体や液体は堆積の膨張だけを考えて、長さや面積の膨張は考えません。
気体や液体は、それだけでは形がなく温度が上がって長さが大きくなったように見えても、それは堆積の膨張のためです。

たとえば、液体をいっぽうを閉じたガラス管に入れてあたためると液体の表面の高さがかわります。

この液体の長さの伸びは、液体が上下膨張しただけでなく左右・前後にも膨張したものが、液体全体を上に押し上げたためでず。

つまり、液体や気体では体積がどれだけ膨張したかということだけがわかるのです。

固体は、形があるので、長さや面積の膨張を考えることができたのです。
固体も、前後・左右・上下に膨張するので、体積も増えます。

体積の膨張率は温度が1℃上がったときに0℃のときの体積の何分の1膨張するかをあらわしたものです。

体膨張率は、線膨張率の約3倍です。
熱のために起こる体積の膨張は自然界にも見られます。
たとえば、岩石の表向か風化されていく原因の1つにもなっています。




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