ニッケルとコバルトの性質・用途とは? わかりやすく解説!

金属

ニッケルの性質

ニッケルは銀白色の金属で、展性・延性があります。
また、強い磁性があり、左の表のような物理的性質をもっています。


二ッケルは鉄と違って常温では空気中にそうとうの湿り気があってもほとんど変化しません。

熱をくわえると紅色となり、赤熱すると灰緑色の酸化第一ニッケルが表面にできさらに熱すると四三酸化二ッケルができて、暗緑色になります。

また、赤熱して水蒸気をとおすと水蒸気を分解し、水素を発生して酸化第一ニッケルとなります。

常温では塩酸や硫酸にはあまり溶けませんがうすい硝酸にはすぐ溶けます。

また、濃硝酸につけると、鉄と同じように不動態となります。
二ッケルは、酸に溶けると緑色になります。

ニッケルめっき

電気分解による電着を利用して、二ッケルめっきをすることがてきます。
めっき液は、ふつう、硫酸ニッケルと塩化二ッケルの溶液に少量のフッ化ナトリウム・ホウ酸などをくわえてつくります。

そして、陽極に二ッケルを使って電気分解すると陰極につけた金属の表面に二ッケルが析出してつきます。

ニッケルの用途

純粋な二ッケルは二ッケルめっきに使われるほかるつぼなどの器具としても使われます。

また二ッケルは合金としての用途も多く銅・亜鉛・鉄などと、いろいろな合金をつくります。

そのおもなものには、特殊鋼・囗銅・洋銀などがありそのほか、つぎのようなものがあります。

ニクロム

クロム30パーセント以下をふくむ、ニッケルとクロムの合金です。
電気抵抗が大きく、熱や酸・塩基などにも強いので電熱線・抵抗線などとして使われます。

コンスタンタン

銅を55パーセントふくむ、銅とニッケルの合金で電気抵抗が大きく、温度によって体積や長さがあまりかわらないので銅と組みあわせて、温度をはかる器具として利用します。

このほか、二ッケルは、石油精製のときの水素添加に、触媒として使われます。


コバルトの性質

コバルトは、銀白色か灰白色のつやのある金属で、展性・延性があります。
また、強い磁性があり、上の表のような物理的性質をもっています。

コバルトは空気中に、長いあいだほうっておいても表面が少しさびるだけで、たいして変化しません。
粉状のものは、空気中で熱すると、酸化されます。

また、酸には水素を発生して溶けますが濃硝酸には、鉄やニッケルと同じように不動態をつくって溶けなくなります。

コバルトの用途

コバルトは、めっきに使われるほか、合金としてよく利用されています。
コバルトのおもな合金には、高速度鋼・KS磁石鋼・硬質合金などがあります。

硬質合金は、コバルトに、クロム・タングステンなどの金属をくわえたもので非常に硬くたとえば、硬質合金のうちのウディアはダイヤモンドのような硬さをしめします。

また、コバルトは陶磁器・エナメル・ガラスなどの着色剤として使われたりホウロウ鉄器のうわぐすりとして使われたりします。

この場合に使われるのは、ふつう酸化第二コバルトで青色系統の色調をしめします。



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