空気
空気は、目では見ることができないものなので私たもの身の周りにあることがわかりにくいものです。
しかし、風となって、私たちにふきつけたりすると風がふいたといって何かがあることがわかります。
そして、それは空気が動いてつきあたったためだということに気がつくでしょう。
また、からのコップを逆さまにして水の中に押し込んでみると水はコップの中にまで入ってきません。
これは、コップの中に空気があるためです。
このコップを少しずっ傾けていくと空気が泡になって出ていくのが見られます。
空気の性質
空気は、色もにおいもない気体で水にはあまり溶けません。
重さは、水の約1000分の1で0℃1気圧の空気1リットルの重さは1.293グラムしかありません。
実験
1リットルの丸底フラスコに100立方センチほどの水を入れます。
フラスコの口には、ガラス管をさし通したゴム栓をしてガラス管の上のほうにはゴム管をつないでおきます。
①まず、プラスコの底をアルコールランプで熱しよく沸騰させてから上のゴム管にガラス棒をさしこんで管の囗を塞ぎます。
そして火を消し、中の水がよく冷えたらフラスコの重さをはかります。
②次に、ゴム管にさしこんだガラス棒をぬきガラス棒もいっしょにしてフラスコの重さをはかります。
すると、①のときに比べて約1グラム重くなったことがわかります。
これは、熱いうちは水蒸気がフラスコにいっぱいになり、空気が追い出されれるのです。
ところが、冷えてくると水蒸気は水になり管の口を開けたとき外から空気が1リットルほど入ってくるのでそれだけ重さが増したわけです。
空気の成り立ち
空気中では、いろいろな物が燃えます。
ところが、口を塞いだ瓶の中などでは空気が入っていても、しばらくは燃えていますが、やがて消えてしまいます。
これは空気が物を燃やすはたらきのあるものと燃やすはたらきのないものとからできているためです。
物を燃やすことのできるものは酸素という気体で、空気の約5分の1を占めています。
残りの5分の4は、物を燃やすことのできない気体で、大部分が窒素です。
また、ごく少し、空気の1パーセントぐらいはアルゴンという気体です。
水の場合は酸素と水素とが化合して水という物質の分子になり、それが集まって水ができています。
しかし、空気は酸素の分子、窒素の分子、それにわずかなアルゴンの分子がまじりあってできているのです。
これらの気体のまじりあう割合は酸素21、窒素78、アルゴン1です。
実験
試験管の内側を水でぬらし、鉄粉をつけます。
この試験管を、水を入れたガラスの水槽の中に、逆さまにして立てておきます。
一週間ほどしてから試験管の内部の様子を見ると鉄粉は赤くさび、しかも、試験管の中の水面が、はじめよりも5分の1ほどあがっています。
この試験管の口を、水槽の中にガラス板を入れてふたをしてからおもてに取り出し口を上に向けて、すばやく燃えているロウソクを入れます。
すると、火はすぐに消えてしまいます。
これらのことから、次のようなことがわかります。
つまり、鉄がさびたのは試験管の中の酸素とむすびついたのです。
水が、前よりも5分の1あがってきたのは、それだけの酸素があったことです。
そして物を燃やさない気体が残ったのです。