酸素の働きとは? 物をよく燃やす方法とは? わかりやすく解説!

物の燃え方と酸化

酸素のはたらき

私たちの周りにある物はふつう空気中の酸素によって燃えます。
その酸素はいったいどんなはたらきをするのでしょうか。 


炭が燃えるのは炭をつくっている炭素という元素と酸素とが化合するからです。
化合して二酸化炭素ができます。このとき、熱や光をだします。

このように酸素とほかの物質が化合することを酸化といいます。
炭素が酸化されて二酸化炭素ができたわけです。

木や紙なども燃えます。
木や紙は炭素・水素・酸素からできていますが酸素と化合することによって二酸化炭素や水になります。

すなわち、炭素は二酸化炭素に水素は水にまで酸化されたのです。

空気中にふくまれている酸素の量は体積で20パーセントぐらいですが純粋な酸素をつくって、その中で物を燃やすと非常に激しく燃えることは酸素の性質のところで実験してみましょう。

金属も、酸素といっしょにして熱すると燃えます。

例えば、マグネシウムリボンや毛状にした鉄くず(スチールウール)は火の上にかざすと燃えます。

マグネシウムは燃えて白い粉になります。
これは、マグネシウムと酸素とが化合してできた酸化マグネシウムです。

鉄は燃えると黒くなります。

これは、鉄と酸素との化合物で、酸化鉄といいます。
物が酸化されてできたものを、酸化物といいます。

酸化物は、ふつう酸化される物のあたまに酸化ということはをつけて酸化………とよばれています。

酸化マグネシウムや酸化鉄などはその例です。



物をよく燃やす方法

紙切れやカンナくずはマッチの火でも燃えだしますが木や炭などはマッチの火では燃えだしません。
同じ紙でもきちんとそろえて本のようになっていると、なかなか燃えません。

それは、大きい固まりのようなものではマッチの火ぐらいでは充分温度を上げられないからです。

また、燃やすはたらきをする酸素が充分そばに近づけないからです。

鉄板やマグネシウム・アルミニウムの板や俸はマッチの火ではもちろん少しぐらい大きな火でも燃えません。

しかし、マグネシウムの粉やリボンはマッチの火でも燃えます。
鉄も毛状にしたスチールウールはマッチの火でも燃えて、赤い火の玉になり、あとは黒くなります。

石炭も、細かい粉になるとよく燃えます。

このように、小さい粒や粉にするとそれが小さな火にもよく囲まれて温度が上がり、周りに空気とくに酸素が充分存在することができるのでよく燃えるのです。

水や酸化鉄はなぜ燃えないか

物は、すべて小さい粒にすると燃えるとはかぎりません。
酸素と化合することができない物は燃えません。
水や酸化鉄は酸化物で、それ以上酸化されることがないので、燃えません。

水は水素の酸化物で、水素の燃えがらともいえます。
二酸化炭素も同じように炭の燃えがらということもできます。
ですから、二酸化炭素は燃えません。

ところが、一酸化炭素は酸化物ですがさらに酸素と化合して二酸化炭素になることができます。

そのとき、熱と光を出します。つまり、一酸化炭素は燃える物質です。

光を出さずに燃える物

鉄は空気中にほうっておくと赤さびになることがあります。

これも酸化です。

そのとき、光をだしたり、温度が上がることはありません。

酸化がゆっくり進むので、熱がでても酸化が進むあいだに逃げてしまい温度が上がらないのです。
しかし、酸化はどんどん進んで酸化鉄になっていきます。

ふつう鉄の製品などは表面にペンキなどをぬったりして空気中の酸素に触れないようにしてあります。

ゆっくりした酸化で大切なものに食物の消化があります。

食物が、私たちの体の中に入るといろいろなものに消化分解されますが最後には肺から取り入れた酸素と化合して二酸化炭素と水になります。

このときも光はでませんが熱はでます。




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