乾電池と豆電球のつなぎ方
ソケットに豆電球をはめて、ソケットの2本の線を、図のようにして乾電池の+と-の極につなぐと、豆電球がつきます。
これは、電池の+のほうから電流がでて銅線・フィラメントを通り、-のほうへ流れこむためです。
電流は、見ることはできませんが電気は、+の極から-の極へ流れるものと、決められています。
実験
2個の乾電池と、1個の豆電球をつなぐつなぎ方は、下の図のように、5通りあります。
A・Dのつなぎ方では豆電球がつきますが、B・C・Eのつなぎ方ではつきません。
電気は、+から+へや、-から-へは、流れないからです。
また、Eのようにつなぐと電池がすぐ弱ってしまいますから、気をつけましょう。
電池の直列つなぎと並列つなぎ
Aのように、1つの電池の+の極に、ほかの電池の-の極をつなぐのを電池の直列つなぎと言います。
このときの豆電球の明るさを、電池1個つけたときの明るさとくらべると2個の電池を直列つなぎにしたAのほうがずっと明るくなります。
これは、直列つなぎにすると、豆電球に流れる電気の量が、多くなるからです。
直列つなぎでは電池をたくさんつなげばつなぐほど強くなりますが電気が多く流れて、速く電池が弱ります。
このときの電気を流す力(電圧)はつないだ電池の数に1.5ボルトをかければ、そのときのだいたいの電圧になります。
Dのように、電池の+と+、-と-をつないだつなぎ方を、並列つなぎと言います。
並列つなぎでは、電池1個のときと、豆電球の明るさはかわりません。しかし、電池は長もちします。
これは、大きな電池を使ったのと、同じことになります。
実験
1個の電池に2個の豆電球をつなぐには、下の図のように①・②の2通りがあります。
①では、2つの豆電球が明るくつきますが、②では暗くつきます。
このことから、①には、2つの豆電球にたくさんの電気が流れ②には電気の流れが少ないことがわかります。
豆電球の並列つなぎと直列つなぎ
実験の①のように、2つ以上の豆電球の両はしを電池の同じ側につなぐことを並列つなぎといいます。
並列つなぎでは、どの豆電球にも、電気を流す力が同じにはたらき同じ強さの電流が通るので、明るさも同じになります。
また、1つの豆電球を消しても、もう1つの豆電球は、ついています。
このことから、家庭の配線では、すべての電気器具を並列につながなければならないことがわかります。
②のように、豆電球のはしとはしをつないで一列にしたものを、直列つなぎと言います。
直列つなぎでは、豆電球に流れる電気が少なくなって明るさが減ります。
そして、直列につなぐ豆電球の数が、多くなるほど明るさは暗くなって、しまいにはつかなくなってしまいます。
また、いくつかつないだ豆電球の1個を消すと、ほかの全部の豆電球が消えてしまいます。
電気の回路
豆電球を乾電池につなぐと、電気は+から出てソケットの導線を通り豆電球のフィラメントからふたたびソケッ卜の導線を通って、電池の-にかえります。
そして、途中のどこかが切れていると、電気は流れることができません。
それで、この電気の通る道筋のことを回路(1回りする道筋という意味)とよびます。
電気を流すときは、この回路ができていることが大切です。
回路の途中に故障があって、接触が悪かったり線が切れたりしていると電気が流れません。
回路は、電池の+からはじまって-で終わります。
1つの回路では、どこでも同じ強さの電気が流れます。
回路のはじめも終わりもかわりません。
上の図のように2個の豆電球を直列につないだ場合でも両方の豆電球には同じ強さの電気が流れて、同じ明るさになります。
スイッチ
電気の回路をつないだり、切ったりするものに、スイッチがあります。
スイッチを入れると回路が閉じ、切ると回路が開くので電気を流したり、止めたりするのに便利です。
配線図
電気の実験をしたり、電池を使った模型をつくったりするとき電気の回路を図に書いておくと、電気をどのように流すかを考えたりどの部分が故障したかを見つけるのに、たいへん便利です。
この回路図のことを、配線図ともよびます。
配線図には、実体配線図と平面配線図とがあります。
実体配線図は、実物をそのまま立体的に書いたものでいままで出て来たような図は、すべて実体配線図です。
回路が複雑になると、実体配線図を書くのは、非常に大変です。
平面配線図は回路をわかりやすくかんたんにあらわしたもので、つぎのようにして書きます。
① 電池・豆電球・スイッチなど、器具は、すべて記号であらわします。
② 回路に使う導線などはまっすぐに書き、曲がるところは、立角に曲げて書きます。