電磁石のそのほかの利用とは?電子顕微鏡・スピーカーのしくみとは?

電子顕微鏡

電磁石の性質は、電子顕微鏡にも使われています。
電子顕微鏡は、光のかわりに電子を使った顕微鏡で光で見えるものよりもっと小さいものを見ることができます。

光を使う顕微鏡で、レンズがする役目を電磁石がするのです。
光はレンズの中を通るとき屈折しますがこれと同じように、電子が磁界の中を通るときにも屈折します。

電子顕微鏡は、それを利用したものです。


サイクロトロン

原子核の研究に必要なサイクロトロンにも非常に強い電磁石が使われています。

イオン電流というものに磁界をはたらかせるとイオン電流は向きをかえます。

サイクロトロンは、その働きを利用したもので電磁石によりイオン電流に大きなエネルギーをあたえそれを原子核にあて、原子を分裂させたりして原子核の性質を研究する機械です。

スピーカー

このごろのラジオやテレビについているスピーカーはみなダイナミックスピーカーと言って電磁石または永久磁石の磁界の中に、可動コイルというコイルをおいたものです。

これに音声電流(音と同じ変化をする電流)を流すと、コイルが振動し、紙でつくった振動板が動いて、音や声がでるようになっています。

電流計と電圧計

電流や電圧の強さを測る電流計や電圧計も磁界と電流のあいだにはたらく力を利用したものです。

電流計は永久磁石の磁界の中に回転するコイルをおき、これに電流を流します。

コイルに流れる電流の強さによってコイルの回転する度合が違うので逆に、回転する度合によって電流の強弱を知ることができるのです。

電圧計は敏感な電流計(マイクロアンメーター)と直列に大きな抵抗を、つなぎあわせてつくったものです。




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