体の変化
古生代に入ると、硬い殻をもつ無脊椎動物が、急に増えてきました。
有こう虫などの原生動物、エビ・カニ・昆虫・クモ・サンヨウチュウなどの節足動物、ウニ・ナマコ・ヒトデ・ウミユリなどの棘皮動物はすべて、古生代前期に、急に栄えました。
このように古生代は、いろいろな無脊椎動物の栄えた時代です。
これらの動物は、それぞれ特徴のある体のつくりや生活のしかたをしていてお互いの関係がわかりません。
気管で呼吸する陸上の無脊椎動物は、古生代中期のサソリ類が最初で植物が陸上にあがるのといっしょでした。
シダ植物などの花の咲かない植物が大森林をつくった古生代後期(石炭紀)のころから、昆虫類も栄えはじめました。
カゲロウやトンボの類は、石炭紀のはじめのころからあらわれました。
カブトムシの仲間は、古生代の終わりごろからチョウの仲間は新生代第三紀になってからあらわれました。
長命な群と短命な群
生物の仲間によっては、その系統樹全体がうまれてから滅びるまでの時間の長いものと短いものとがあります。
つまり、長命な群と短命な群とがあるわけです。
シャミセソ貝の類は、古生代の初期から現代まで続いていて、長命な群です。
日本近海にいるオキナエビス類の貝や、カブトガニなどもそうです。
こうした古い時代の様子を伝える生物は、生きている化石と言われています。
これにたいし、サンヨウチュウや、中生代のアンモナイトなどは短命な群にあたります。
短命な群の化石は示準化石となり、地層の研究に大切なものとされています。
アンモナイトの各種類も、かなり短命なものですがそのわりには化石が世界的に広く分布しています。