気化と昇華とは?気化熱とは? わかりやすく解説!

熱・音・光

気化

液体が気体にかわることを、気化と言います。
液体の表面から気化することを蒸発、内部からも気化することを沸騰と言います。

揮発油やエーテルはとても気化しやすい液体です。

気化をさかんにするには、温度を上げること、沸騰させること、風をあてることなどや霧にふいたり、液体の中に泡をつくったり、きれなどに染みこませて裏面を広げることなどがあります。

海水から塩をつくるのに、海水を塩田に入れて太陽熱で水分を蒸発させるよりも流下式塩田といって、塩水をそだにふりかけて蒸発をさかんにするとずっと早く塩がとれます。

また、牛乳から粉ミルをつくるときも、牛乳を霧にしてふきだしそこに熱を億って、水分を蒸発させています。


いろいろな物の気化熱

水を手の弓につけてふくと、冷たく感じますがアルコールやエーテルだと
もっと冷たく感じます。

これは液体が気体にかわるときに、熱を吸収するからです。
ある温度で1グラムの液体が、同じ温度の気体になるときに吸収する熱を、気化熱と言います。

アルコールやエーテルの気化熱は水の気化熱よりずっと小さいのですが水より気化しやすいので、熱をたくさん吸収します。

それで、水より冷たく感じるのです。

この気化熱を利用して、低い温度をつくり物を冷やしたり凍らせたりするのに使っています。
電気冷蔵庫・ガス冷蔵庫、アイスキャソデーなどをつくるアンモニア冷凍機などもみな、気化熱を利用したものです。

実験

ビーカーとガラス板を用意します。
このビーカーの底に水をつけて、ガラス板の上におきます。

ビーカーの中にエーテルを少し入れて、エーテルに風を送ってみましょう。
するとエーテルはどんどん蒸発してしまいます。

それからしばらくすると、ビーカーの底の水が凍ってビーカーとガラスの板とが凍りついてしまいます。

これは、エーテルが蒸発するとき、熱をうばって、水の温度を下げたからです。



昇華

固体が液体にならないで、直接、気体になることを、昇華と言います。

虫よけに使うしょうのうやナフタリンは、昇華しやすいものです。
たんすの中に入れておいて、1年くらい経って取り出してみると中身がなくなって、包み紙だけが残っていることがあります。

これは、昇華によるためです。このほか、よう素なども昇華しやすい物です。

また、氷も昇華します。

冬のシベリアなどで、気温が0℃以下になっていても空気に湿り気があるのは
おもに氷の昇華によるものです。

金属でも、高温になると昇華します。
ガス入り電球は電球の中を真空にしておくとフィラメントが昇華しやすいので窒素やアルゴンを入れて、昇華をふせいでいます。

昇華の反対、つまり、気体から直接、固体になることも、やはり昇華といいます。
雪や霜は、水蒸気が燃やして、小さな氷になったものです。

実験

しっかりふたができる瓶に、ナフタリンの粉を少し入れます。
ナフタリンが融解しないように、その瓶を40~50℃の水につけておきます。
温度がさがったら、また、あたたかい水を入れて、しばらくそのままにしておきます。

すると、ふたや瓶の上のほうのガラスにナフタリンの粉が少しついているのが見られるでしょう。

これは、固体のナフタリンが気体のナフタリンに昇華してそれが、上のほうで、冷えて、固体にもどってついたのです。




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