空が青いのはなぜ?夕焼けが赤いのはなぜ? わかりやすく解説!

熱・音・光

空の色

煙草の煙りに、横のほうから光をあててみると、煙りがよく見えます。

また、暗い部屋の中で、細い光線を使って同じことをするとその通り道がうすく光って見えるので、光線がまっすぐ進んでいく様子がよくわかります。


光の散乱

これは、光の散乱という現象なのです。

私たちがよく知っているように、大きな物に光があたったときは反射の法則にしたがって、光の進む方向がかわります。

ところが、反射する物の大きさが、小さくなると、この反射の様子がかわってきます。

煙草の煙りは、煙草が燃えてできた炭素のごく小さい粒の集まりです。
この炭素の粒はたいへん小さく、直径が数ミクロン(1ミクロンは1メートルの百万分の1)くらいしかありません。

光の波長は、赤色光でも0.7ミクロンくらいしかありませんが炭素の粒にも、大きなものもあれば、小さなものもまじっています。

もし、光の波長と同じくらいか小さいものがあると反射の法則は成り立たないで、光は、いろいろな方向に進みます。

この現象を光の散乱と言います。

煙草の煙り

散乱する光の量は青に近い光ほど、つまり、波長が短い光ほど多くなります。煙草の煙りは、炭素の粒です。

炭素の粒なら黒く見えるはずですが、粒が非常に小さいため、光の散乱がおこって波長の短い青や紫の光を多く散乱します。

そのため、煙草の煙りは、青く見えるのです。

しかし、人が煙草を吸って口から出した煙りでは、炭素の粒のまわりに水滴がついて粒が大きくなるので、青や紫の光のほかの色も散乱するため
白く見えるのです。

空の雲が白く見えるのも、雲をつくっている水滴が、光を散乱するからです。

青空の青

晴れわたった空が青いのも光の散乱で説明することができます。
空気の中には、ちりとか水滴などのごく小さい粒が、たくさん浮かんでいます。

この粒のため、波長の短い光のほうが、多く散乱されます。
そこで、晴れた空を見ると、青い光が目に入ってきて、青く見えるのです。

また、空気中にちりや水滴がなくても酸素や窒素の分子が光を散乱します。
しかし、このような分子の大きさは、ちりや水滴などより、ずっと小さいのでさらに波長の短い光を散乱します。

夕立の後などでは空気中のごみやちりなどが雨で洗い流されてしまうので、空気の分子のような小さな粒による散乱になります。

そのため、雨のあとは、いっそうすんだ青空に見えるのです。

夕焼けの赤

太陽が、頭の上にあるときにくらべて、朝日とか夕日の太陽の光は空気の中を通る距離が長くなります。

このような場合は、青い光は、途中で空気の中の小さな粒のため散乱されてしまい日に入らなくなります。

ところが、赤や黄色い光は、わりあい散乱されにくくほとんどが、まっすぐ通り抜けて進んできます。

そのため、朝焼けや夕焼けが赤く見えるのです。




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