FM(周波数変調)・宇宙通信・レーザー光線とは?わかりやすく解説!

電気

FM(周波数変調)

ふつうの中波を使ったラジオ放送では送りたい音声の振動にしたがうように音声より周波数のずっと高い電波にのせて送るAM(振幅変調)を利用しています。

この方法では、1つの電波に、1つの放送しかのせられません。

ところがFM放送では、周波数の高い電波の周波数を送る音声にしたがって変化させて放送する方法です。

AMにくらべて雑音の影響か入りにくく音質がよく、そのうえPM多重通信では、ある幅の電波に何百という言葉や音をのせることができます。

ですから、FM多重通信は都市のあいだの電話の中継やテレビの中継に使われています。

たとえば、東京から大阪へ電話をかけるような場合でもFMの中継が使われるようになってからは電話を申しこめば待たずに通話ができるようになりました。

FM通信には、テレビに使われている電波よりいっそう波長が短い極超短波(FMでは76~110メガヘルツ)が使われています。

そのため、電波が光と同じように直進しビルや山の陰では弱くなってしまいます。

そのため、見通せるところまでしか電波が届かないのでバラボラアンテナで中継しています。

放送局や大きなビル、山の上などで見かけるおわん形をしたパラボラアンテナは、たいていFM多重通信用のアンテナです。


レーダー

レーダーは、第1次世界大戦のときに敵の飛行機をはやく見つけるために研究され、発達したものです。

レーダーから送られた超短波は、何か物にあたると跳ね返ってきます。
とくに金属などにあたると、強く反射されます。

ですから、ある方向に送った電波が跳ね返ってきたらそちらに何かがあることがわかります。
また、電波をだしてから、跳ね返ってくるまでの時間を調べればその物までの距離もわかります。

いまでは、レーダーのおかげで飛行機は霧や雲の中でも、安全に飛び、着陸することができます。
船の航海も、ずっと安全になりました。

気象用レーダーは、台風の目をとらえたり雨雲を観測したりするために用いられます。

レーダーは、どんな霧の中でも暗闇の中でも見える電波の目と言えるでしょう。

電波望遠鏡

太陽や星に関することを研究する学問を天文学と言いますが以前には、太陽や星から送られてくる光を望遠鏡やそのほかの器械によって調べいろいろなことが研究されていました。

ところが、1932年、アメリカのジャンスキーが銀河の方向から電波がくることを発見しそれ以来、太陽や星から、いろいろな周波数の電波が出ていることがわかり、その電波を調べることによって今までわからなかったことも、知ることができるようになりました。

そのうえ、光は出していないが電波やX線を出している星もいろいろ見つかり宇宙の様子が、いっそうはっきりしてきました。

しかし、天体からくる電波は極めて弱いのでそれをはっきりと受けるには大きなアンテナがいります。

このような装置を電波望遠鏡といって、日本にもありますが外国では大じかけなものがたくさんつくられています。

ロラン

第二次世界大戦中に遠くの船や飛行機に位置を教えるために発明されました。

陸上の離れた2か所の無線局からそれぞれ特別な形の信号をのせた電波を同時に送りだしそれらを船などで受信し、2つの信号のずれをはかることによって船などがいまいる位置を地図上で知ることができるようなしくみになってします。

ロラン電波は、送信所から2000キロメートルも離れたところでも受信できるので、太平洋や大西洋で広く使われています。

宇宙通信

地球から宇宙にある人工衛星などと通信したり宇宙にある衛星船どうしなどで通信することを宇宙通信と言います。

月やそのほかの天体に打ち上げたりロケットが勝手なところにいってしまわないために地球から送る電波で正しい飛び方をするように命令することができます。

そして、天体に近づくと、逆推進ロケットをはたらかせゆっくりと天体に着陸するように命令することもできます。

また、天体の表面の様子を写真にうつし特殊な方法で地球へ送ってくるように命令することもできます。

そのほか、小さなシャベルを使って地面をほり、その岩石の種類を調べ、さらにそれを電波で報告させることもできます。

このように、宇宙通信により天体のいろいろなことが、だんたんわかるようになってきました。



通信衛星

外国との無線通信は、短波を使ってできますがテレビ放送や多重通信は短波ではできません。

それは、周波数が低いので、多くの信号を送ることができないからです。
そのため、マイクロ波を使えばよいのですがマイクロ波は電離層を通り抜けるので、地球の裏側には届きません。

そこで、赤道上の3万6000キロメートルの高さにそれぞれが三角形の頂点になるように人工衛星を打ち上げそれにマイクロ波の中継をさせます。

それが通信衛星です。

この衛星は、ほかの人工衛星と違って地球から見ると止まっているように見えます。
しかし、本当は地球のまわりを公転してしるので落ちてこないのです。

このように、3個の通信衛星を打ち上げておくと世界中の人々がいっしょに同じテレビを見たりどこの国の人とでも、かんたんに通信ができます。

レーザー光線

写頁を撮るときによく使われるキセノンガスの放電管から強い光を出してこれをルビー(宝石と同じ質の鉱物)などの特殊な物質にあてると特別な性質をもった強い光がでます。

これがレーザー光線です。

レーザー光線は、ふつうの電灯などから出る光線と違って遠くへいっても広がらないので弱まりません。

それで、マイクロ波と同じように見通しのきくところで通信に使うことが考えられています。

将来の宇宙通信の有力な方法になることでしょう。




タイトルとURLをコピーしました