単細胞生物
単細胞生物では、すべてのはたらきが1個の細胞によって営まれています。
そのために、たとえばアメーバやゾウリムシには、食物を取り入れて消化する食胞や細胞内でいらなくなったものを排出する収縮胞などがあります。
また、ゾウリムシにはせん毛が、ミドリムシにはべん毛があって、運動に役立っています。
ミドリムシには、光を感じる眼点もあります。
食胞・収縮胞・せん毛・べん毛・眼点などのようなものを細胞器官と言いますが複雑なつくりをもつ多細胞生物の器官とは区別しています。
群体
単細胞生物は、細胞分裂によって増えますが、分裂によって生じたたくさんの個体が、はなれないで群体(細胞群体)をつくって生活するものがあります。
たとえば、べん毛をもつ単細胞のゴニウムやパンドリナは1個の個体が4回分裂して16個の個体となり、そのままはなれないで群体をつくっています。
群体をつくる個体のあいだには、栄養に関係する個体と生殖に関係する個体というように、そのはたらきに分化がみられる、クダクラゲのようなものもあります。
多細胞生物
多細胞生物は、細胞分裂によって生じたたくさんの細胞からできています。
アオミドロやコンブなどは、同じ形の細胞でできているだけですが体のつくりが複雑な生物では、体の部分によって、細胞の形やはたらきが違っています。
形もはたらきも同じ細胞が集まっているのが組織で組織がいくつか集まって1つのまとまったはたらきをする、器官をつくりあげています。
生物の体は、複雑になればなるほど、組織や器官が複雑にむすびついていますし動物と植物とでは組織や器官のつくりもはたらきも違っています。