動物の歯のしくみとは?肉食・草食動物の歯の違いとは?

動物・植物

舌とつばのはたらき

たいていの動物は、口から食物を取り入れます。

人や獣では、口の中に、舌と歯があります。
また、ほおの内側や舌の下からは、つばが出るようになっています。

つばを出すところは、だ液腺と言いますがこれには、耳下腺・顎下腺・舌下腺の3つがあり左右に1つずつ、ついています。

口の中に取り入れられた食物は、まず歯でかみ砕かれます。
このとき、舌は、食物を歯がかみ砕きやすいように、まんべんなく分配します。

また、食物をつばと混ぜ合わせ、飲み込みやすいようにもするのです。

いっぽう、つばは食物に湿り気をあたえて飲み込みやすくするばかりでなく、食物中にふくまれているでんぷんを、水に溶ける麦芽糖にかえるはたらきもするのです。


歯のいろいろ

動物たちが食物を食べるとき、かたまりのままでは飲み込めないことがあります。

また、そのままでは消化しにくいので食物を食べるときは、まず、歯で細かく食物をかみ砕かなければなりません。

獣では、歯の形や数は種類によって、それぞれ違いますが門歯(前歯)・犬歯(糸きり歯)・臼歯(奥歯)の3種類にわけることができます。
臼歯はさらに、小臼歯と大臼歯にわけられます。

これらの歯の形やならびかたは肉食動物や、草食動物などによって違うので歯を見れば、その動物が、どんな食物をよく食べるかがわかります。

草食動物の歯

ウシの歯を例にして、草食動物の歯を説明しましょう。

ウシは、たくさんの草を、いちどに舌でまるめて口の中に入れこれを歯でかみ切って食べます。

ウシは、門歯を下あごだけにもち、この門歯とふれ合う上あごの部分は肉質で歯がなく硬くて平たくなっています。

この上あごが、ちょうど、まな板の役目をし下あごの門歯が、包丁のはたらきをして草をかみ切るのに都合よくできています。

犬歯も下あごにだけしかありません。

また、臼歯は、よく発達しています。
臼歯のかみ合わせる面は広くて平たく石うすのようなしわがあり草などをすりつぶすのに都合よくなっています。



肉食動物の歯

ネコをはじめ、 ライオン・トラ・オオカミなど肉食の動物は、ほかの動物を捕えてかみ殺し、肉を引き裂いて食べています。

このために、とくに犬歯がよく発達しています。
犬歯は牙とも言い、きりのように鋭く、動物をかみ殺すのに使われます。

臼歯、表面が山形をしていて、するどくとがり上下の歯がかみ合うときには、はさみのようなはたらきをします。

また、門歯は小さくて肉をかむのではなく肉を骨から引き離すはたらきをします。

クジラの歯とひげ

クジラの口は、食物を食べるためだけのもので魚の口が、呼吸のために水を吸うことを兼ねているのと違っています。

クジラは、大きくわけると、歯クジラ類とひげクジラ類の2つになります。

歯クジラ類には、マッコウクジラ・シャチ・イルカなどがありますが、みな歯をもっています。
この葉は、えさをひっかけてとるためのもので、かみ砕くのには、ほとんど役に立ちません。

ひげクジラ類にはナガスクジラ・シロナガスクジラ・イワシクジラなどがありますが歯がないかわりに、上あごから、ひげが口の中に垂れ下がっています。
このひげは、えさを取るための道具です。

大きな口を開けて、エビやアキアミなどを海水といっしょに飲み込んでから口を少し閉じ舌を使って海水だけをひげのあいだから外に流して食物をこしとるしくみになっているのです。




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