植物をとりまくもの
植物がはえているということは、ごくあたりまえのことです。
しかし、植物がはえるためには、光・水・温度・土などの具合が適当でなければなりません。
植物や動物をとりまいているまわりの世界を、環境と言います。
植物や動物は、具合のよい環境か、悪くてもどうやら我慢ができる環境に生活しているのです。
生活するのに都合の悪い環境では植物は枯れ動物は死んだり逃げ出したりしてしまいます。
けれども、植物はなかなか我慢強いので線路の砂利の中、屋根や石垣の割れ目などにも、よくはえています。
このように、植物がはえることができたり、はえることができなかったりするわけを知ったり植物のいろいろな生活を理解するために環境が植物にどのようにはたらくかを調べてみましょう。
また、綰物が環境にはたらきかけて、環境をかえることもあります。
このように植物と環境は、なかなか複雑な関係にあります。
それでは、環境を形づくっている、光・水・温度・土などと植物の生活のあいだには、どんな関係があるか調べてみましょう。
植物の生活と生長
植物の生活のいろいろなできごとは植物の生長がうまくいっているかどうかがもとになっています。
植物は光合成によって、炭水化物をつくり、さらにアミノ酸・たんぱく質・脂肪などをつくります。
これらの有機物は、植物の体をつくるもととなって新しい細胞をつくりだします。
いっぽう、植物は、いろいろの生活作用を営むためにエネルギーを必要とします。
このエネルギーは、呼吸によって、さきの有機物を分解することによって取り出されます。
つまり、光合成は、体の有機物の量を増やし、呼吸は反対に有機物の量を減らします。
そして、光合成と呼吸による有機物の差が生長する量ということになります。
植物が、どんどん生活するためにはエネルギーもたくさん必要ですから、たくさんの有機物を使います。
しかし、それ以上に、光合成によって、たくさんの有機物がつくられれば植物は、どんどん生長するわけです。