網
魚をよく観察し、実験するためには生きたままつかまえて、飼育しなければなりません。
魚をとる方法には、いろいろありますが、そのなかで、いちばんかんたんなのは、たま網ですくいとる方法です。
メダカなどは、たま網を水面から叩くようにかぶせると、よくとれます。
4つ手網を使うと、いちどに多くの小魚をとることができます。
これは、網にえさをのせて水中に沈め魚の集まったころに引き上げてとるものです。
すくってとる場合には、たま網や4つ手網より、さじ網のほうが便利です。
また、群れをなしている魚には、と網がよいでしょう。
獲った魚は網の上で長くぴちぴち跳ねさせておくと、すぐ弱ってしまいます。手早く、水の入った入れ物にいれることが大切です。
かいぼり
かいぼりは、魚がいそうなところの水をかいだしてとる方法です。
小川などでは流れをせきとめ、また池の水ならば、流しだすか、くみあげてしまいます。
そのあとを、網ですくえばよいのです。
釣り
大きな池や川で魚をとるには、釣りが第一でしょう。
えさは、釣る魚の種類や季節によって、かえなければなりません。
フナをつるには、冬はアカムシ(ユスリカの幼虫)春はキジ(シマミミズ)、夏から秋にかけては、ねりえがよいでしょう。
ライギョやナマズはカエルの足をえさにしてつります。
びんどう
びんどうと言うのは、びんの底に、ろうと状の穴をあけたもので魚の習性を利用して、かんたんに魚を生け捕りにする仕掛けです。
瓶の中には、米ぬかやおし麦を入れ、口をあみかガーゼでふさいでおきます。
びんどうの口は上流のほうに向けて、川底に沈めておきます。
すると、魚は、えさをもとめて、びんどうの底の穴から、中に入ってしまいます。
おもしろいことに、魚は壁にそって泳ぐ性質があります。
このため、びんどうの中でも、壁にそって泳ぎまわりびんの底に穴がおいているのに、外に出ることができないのです。
だから、沈めてから数時関して引き上げれば、たやすく数多くの魚を採集することができます。
しかも、魚に傷がつくことは、まったくありません。
竹どう
びんどうと、しくみがよく似ていて、竹でつくったものに、竹どうがあります。
これは竹でできた細長いかごの底に、ろうと状の穴をあけておくのです。
ウナギをとるものをウナギどう、ドジョウをとるものはドジョウどうナマズをとるものはナマズどうなどと、いろいろな種類があります。
魚のたまご
川魚のたまごはふつう、水草などに生みつけられているので探し出すのはたいへんです。
池で飼っているコイやフナなら、5、6月のたまごを生む時期にシュロなどの束を入れておくと、それにたまごを生みつけます。
キンギョの場合も、シュロの束を入れておきます。
メダカなどは、飼っている水槽の水草によく生んでいます。