マメの仲間の栽培
マメの仲間には、ダイズ・アズキ・インゲンマメ・エンドウ・ソラマメなどのマメ類や、クローバー・レンゲソウなどの牧草や肥料にするものがあります。
マメの仲間には、つぎのような特徴があります。
マメの仲間の根には、根りゅう菌がつきます。
根りゅう菌は空気中から窒素をとって、マメ科植物にあたえてくれます。
ですから、マメの仲間を栽培するときには、窒素肥料が少なくてすみ、そのうえ、畑の中の窒素分を増やすことができます。
また、マメの仲間は獲り入れるまえに葉が落ちますから畑を肥やすことになります。
ですから、3年に1回ぐらいはマメの仲間をつくるほうがよいと言われています。
ダイスの栽培
ダイスは、畑にできる肉といわれるほど脂肪とたんぱく質をたくさんふくむ大切な食料です。
ダイズは、おもに油の原料にしますが日本では、豆腐・味噌・醤油の原料として、なくてはならないものです。
ダイズは、おもに中国などで栽培されていましたが、いまでは世界中で栽培されるようになりとくに、アメリカ・ソビエトで、多くつくられています。
アメリカでは、小麦粉にダイスの粉をまぜて栄養の多いパンなどをつくっています。
つくりかた
わが国では、ダイズはムギをとりいれたあとにつくります。
しかし、それよりも、とりいれるまえにムギのうねのあいだにまくのが、もっともふつうです。
獲り入れは夏の終わりから、10月ごろまでのあいだにおこないます。
うねの間隔は、60センチぐらいにして25センチおきぐらいに、3、4粒ほどまきます。
そして、芽が出てから2、3本になるように間引きをします。
肥料はとくに、窒素肥料を少なめにします。
中耕や草とりは、ダイスの花が咲くまでに、2、3回やるようにします。
獲り入れは、葉が落ちて、さやがよく色づいたころにおこないます。
根ごと抜きとるか、根もとから刈り取って数本ずつ束ね、よく乾かしてから、棒で叩いて実(マメ)を落とします。
ダイズには、マメコガネ・サヤタマバエなどの害虫がつきます。
これは、ひ酸石灰やEPN・MPPなどの薬でふせぐことができます。
エンドウの栽培
エンドウは、おもに生のマメやさやを食べますが乾かしたマメも食用にします。
寒さに強いので、涼しい地方に多くつくられ、北海道以外では秋に種をまいて、つぎの年の5月から6月に獲り入れます。
しかし北海道では、春に種をまいて夏の終わりに獲り入れます。
生のマメやさやを食べるものはおもに北海道以外で乾かしたマメを食べるものはおもに北海道で栽培されています。
つくりかた
エンドウには、丈の高くなるものと、低いものと2種類あります。
うねのあいだは、高くなるものでほぼ1メートル低いものでは70センチぐらいにするのが適当です。
種は、25~30センチおきに、2、3粒ずつまきます。
そして、芽が出て20センチぐらいになったら高くなるものには支柱を建てて、からませてやります。
冬の寒さの厳しい土地では、ササなどを建てて保護します。
中耕や草とりは2、3回やり、肥料には、たい肥・化学肥料のほか魚かすや灰などを使います。
病気や害虫をふせぐためには、ボルドー液やヒ酸石灰などをかけてやります。
獲り入れ
若いエンドウを食べるためにとるときには、さややマメが硬くならないうちに、もぎとります。
マメを獲るものは、葉が枯れてしまってから根もとから刈取り、棒で叩いて、実(マメ)を落とします。