薬にする植物とは?毒のある植物とは? わかりやすく解説!

動物・植物

薬にする植物

むかしは、薬といえばたいてい植物からとったものでした。

近ごろでは、化学の力で、いろいろなものから薬がつくられるようになっていますが、いまでも、植物からとる薬は少なくありません。

また、植物には、毒のあるものがたくさんあります。
これも、使いようによっては薬になるのです。


植物全体を使うもの

ゲンノショウコは、下痢止めに、センブリは、胃の薬になります。

また、マクリという海藻はカイニンソウとも言われカイチュウの虫下しになります。

葉を使うもの

ジギタリスは、心臓を強くするはたらきがありハッカは、興奮させるはたらきや、胃を丈夫にさせるはたらきがあります。

また、南アメリカ原産のコカという低木からはコカインという麻酔薬がとれます。

根や地下茎を使うもの

チョウセンニンジンの根は、体を元気づける強壮剤に使われ、どんな病気にも効き目があると言われます。

ハシリドコロの根からは、アトロピンという神経を鎮めるはたらきのある薬がとれます。
また、リンドウやオウレンの根は、胃の薬に使います。

オシダは、地下茎からジョウチュウの虫下しがとれダイオウの地下茎からは、下剤や胃の薬がとれます。

センキュウは地下茎から神経を鎮めるはたらきのある薬がとれ頭痛止めなどに使います。

カノコソウは、根からも、地下茎からも神経を鎮めるはたらきのある薬がとれます。

木の皮を使うもの

キナからは、マラリアの薬であるキニーネがとれますしザクロは、幹・枝・根の皮から、ジョウチュウの虫下しがとれます。

また、サクラ類の樹皮からブロチンという咳止めや、たんきりの薬がとれます。



そのほかの部分を使うもの

カイチュウの虫下しに使うサントニンはセメンシナの花からとったものですし、のみとり粉や蚊取り線香の薬は、ジョチュウギクの花からとったものです。

また、サフランのめしべからは、血のめぐりをよくする薬がとれます。

ウイキョウの実からはかぜ薬がとれ、ケシの若い実からでる液からはモルヒネという、麻酔薬がとれます。
 
アンズの種からは、きょうにんというせきどめの薬がトウゴマ(ヒマ)の種からは、ひまし油という下剤がとれます。

薬をつくるカビやバクテリア

いまさかんに使われているペニシリンはアオカビの一種からとれる物質です。
これは、肺炎や化膿する病気に効きます。

ストレプトマイシンは、ストレプトミセスという、おもに土の中に生活しているパクテリアの仲間からとれる薬です。

これは、ペニシリンでは効かない結核・チフス・パラチフス・インフルエンザなどの病原体に効き目があります。

また、クロロマイセチン・テラマイシン・オーレオマイシンなどの薬もバクテリアの仲間からとれます。

毒のある植物

毒のある植物でも、使いかたによっては薬になりますし薬になる植物の多くは、毒をもっています。

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ですから、薬になる植物と毒のある植物を、はっきり区別することはできません。

おもなものは表の通りです。




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