神経の病気は、どれも原因や診断が難しいので、治療をはじめるのが遅れがちです。
神経の病気は、脳出血・日本脳炎・脳腫瘍・小児麻痺・神経痛などのように脳や神経そのものの病気と、ものの感じかたや考えかたがふつうでなくなる精神病との2つに分けられます。
精神病には、精神分裂症・躁鬱病・神経症(ノイローゼ)てんかん・精神薄弱・老年痴呆などがあります。
頭痛は、神経の病気ばかりでなく風邪や、目・耳・鼻の病気などのときにも起きます。
神経症
ノイローゼともよばれ、体には悪いところがないのにいろいろな症状が起こる病気です。
この病気は、強い精神的ショックを受けたり心の中に不満があったりするときに起こりますが、その人の性質も関係します。
たとえば、なんとなく不安になって、心臓がどきどきしてそれがいつまでも止まらなくなったり、目まい・冷や汗・震えなど体にいろいろな症状があらわれたりします。
また、夜になってよく眠れないようなときつぎの日は、わずかの光や音にも疲れて仕事があまりできなくなることがあります。
これをいわゆる神経衰弱といっていますが私たちの体には、しばしば起こる状態です。
このほか、自分でもバカバカしいとわかっていることでも気になってしようがないことがあります。
たとえば、戸締りを何十回となく調べなければ気がすまないようなときがそうです。
このようなノイローゼは、いつも神経をいらいらさせていると起こるものですから普段よく眠り、静かな生活を楽しむように心掛けましょう。
脳波
私たちの脳からは、いつも弱い電流が出ています。
この電流を測定器で紙に記録すると、波形の曲線になるのでこれを脳波とよびます。
脳波はまた、脳電図ともよばれます。
脳波は、そのときの精神状態によって、いろいろな波形の曲線になって出てきます。
たとえば、てんかんの人の脳波を測定するとふつうの人と違った、特別な曲線になります。
このように、脳波は、その人の悩や神経の病気を調べるのに、とても役に立ちます。