中生代の生物とは?中生代のおもな示準化石とは?

生物の変化

古生代に栄えたボウスイチュウ・サンヨウチュウ・シシャサンゴなどが死にたえかわって、アンモナイト類が栄えました。


陸上では、は虫類の時代とも言えるほどには虫類が栄え、種類も多く、20メートルを越える大きなものもあらわれてきました。

は虫類は、陸上だけでなく、水中や空中にも進出しました。
しかし、中生代の世界を支配していたは虫類も中生代の終わりに近づくと急に衰えはじめ、やがて滅びてしまいました。

ジュラ紀になると、は虫類から進化したと考えられるような体の構造をした鳥の祖先の化石がでてきます。

また、三畳紀の末には、ジネズミぐらいの大きさの原始的なほ乳類があらわれましたが、これは白亜紀になってもそれほど栄えませんでした。

それが、つぎの第三紀に入ってから、急に栄えるようになります。

植物界では、古生代の終わりと白亜紀の中ごろに、大きな変化が見られます。
古生代も終わりになると、それまでに栄えていたシダ類はしだいに姿を消し、マツ類やスギ類・ソテツ類などの裸子植物が栄えてきました。

これらの植物が栄えた時代は、植物から見た時代区分として、とくに中植代といいます。

三畳紀の末からジュラ紀のはじめにかけては、気候条件などに恵まれて植物群と呼ばれるものが、世界的に広がりました。

白亜紀の中ごろになると、ジュラ紀に祖先を持つ被子柚物が、急に増えはじめました。
それで植物界では、白亜紀中ごろから後の時代を、新植代と言います。
その後しだいに変化して、現在の植物の様子に近づいてきたのです。



中生代のおもな示準化石

アンモナイト類

この仲間は頭足類にぞくし、縫合線の形からゴニアタイト・セラタイト・アンモナイトにわけられています。

セラタイトは、三畳紀にだけ栄えました。

その属や種の変化により、三畳紀層は30もの化石帯にわけられ世界の地層の対比に用いられています。

アンモナイトは、ジュラ紀と白亜紀に栄えました。
殻の表面の模様に特徴があって、縫合線は、ずっと複雑になっています。

ただ白亜紀のアンモナイトにはセラタイトに似た退化型の縫合線をもつものや大きなものまるくまいていないもの、形が不規則なものなど、いろいろなものが見られます。

ヤイシ類

頭足類に属し、イカと同じような軟体の体を持ちその中に、矢じりに似た形をした石灰質の甲があります。

この甲は、ジュラ紀と白亜紀を、さらに細かく区別する大切な示準化石の1つになっています。

貝類

中生代の海に栄えた生物で大切なものは、アンモナイト類のほかに2枚貝類があります。
三じょう紀のダオネラ・エントモノチス、ジュラ紀や白亜紀のトリゴニア・イノセラムス・アウセラ、白亜紀の厚歯2枚貝類などです。

この厚歯2枚貝類は、大きな主歯と厚い殻を持ち、1枚貝とは思えない形です。

は虫類

中生代は、は虫類が非常に発達した時代です。
その種類も多く、いろいろかわったものがあらわれました。

なかでも、ディプロドクスの類は全長が25メートルもある大きなものでした。

シソチョウ(始祖鳥)

シソチョウの化石は、ドイツのババリア州のセッカイ岩採石場で発見されました。

その化石は、体の細かい部分までがよくわかり鳥類がなにから進化したかということを調べるのに、たいへん役立ちました。




中生代の地殻変動とは?アルプス造山運動のはじまリとは?

中生代の地殻変動

太平洋をとりまく地域では中生代の造山運動は、重要なものの1つです。

しかし、中生代を全体的に見ると、わりあいに穏やかな時代でしだいに海進が進んでいったといえます。

白亜紀の終わりごろには、海進がもっとすすみ海はゴンドワナ大陸の中に入りこんでいきました。

そうしたあいだに、古生代の末にできたテーチス海域にはやがて、アルプスやヒマラヤなどの大山脈となる非常に厚い地層が堆積されていきました。

しかし、中生代も終わりごろになると、造山運動がしだいに活発になってきました。


ゴンドワナ大陸の分断

テーチス海の北と南に広がるアンガラ大陸とゴンドワナ大陸の内部には古生代後期にはじまる堆積盆地があり、さかんに陸成層を堆積していました。

現在、広い海で隔てられているオーストラリア・インド半島・アフリカ・南アフリカなどの各大陸の内部の堆積物は、互いによくに似てます。

さらに、その中から発見される陸上植物や動物の化石も、たいへんよく似ています。

このようなことと中生代の海成層の分布とから考えるとかつては大きな陸地をなしていたゴンドワナ大陸も中生代を通じて南北方向に進入してきた海によりしだいにわけ隔てられていったと思われます。

しかし、その細かい仕組みについてはいろいろの大切な問題が、わからないままに残されています。

アルプス造山運動のはじまリ

テーチス海に覆われていた南ヨーロッパ地方には長いあいだ、地向斜として厚い地層の堆積が続けられていました。

ところが、ジュラ紀も終わりごろになると、しだいに造山運動がはじまってきました。
堆積物の一部はしゅう曲し、海中から姿をあらわして弧状列島群をつくるまでになってきました。

さらに白亜紀になると、この造山運動は、ようやく著しいものになってきました。

同じころ北アメじ力ではララミー地変とよばれる造山運動が激しくおこなわれ、また、日本をふくむ東南アジアの各地には佐川造山運動と言われる地殻が変動がおこりました。




中生代の地層の特徴とは?中生代の水陸分布とは?

中生代

中生代は、古生代にひき続く時代でこの中はさらに、生物とくに動物のうつりかわりをもとにして古い時代から、三畳紀・ジュラ紀・白亜紀の3つにわけられています。

この3つの紀の長さは、それぞれ異なっています。
白亜紀は三じょう紀やジュラ紀にくらべて非常に長い時代で2つの紀にわけたらという意見さえあります。

中生代は、いまから約2億2000万年まえから7000万年まえまでにわたるおよそ1億5000万年のあいだにあたります。


中生代の水陸分布

古生代もおわりに近づいたころ、世界的な規模で起こった造山運動によってできたテーチス海が、ほぼ赤道地域をしめて、東西に細長く伸びていました。

東は太平洋につらなり、西は現在のカリブ海のほうにつながっていました。
テーチス海の北にはアソガラ大陸があり、南にはゴソドワナ大陸がありました。

ところが時代が経つにつれて海水面が高まりゴンドワナ大陸の中に南北方向の海が進入(海進)していきました。

また、北方のアンガラ大陸の北には、北極海があってときどき、太平洋やテーチス海と、いろいろな場所で連絡していました。

三畳紀の地層

中生代前期の地層はヨーロッパの北部では古生代の末にできた山地が風化や浸食の作用をうけたところにできました。

はじめは、砂漠のような気候のもとにできた、いろいろな色のサ岩が堆積しました。
やがてこの地形に海が進入し、貝類の化石をふくむセッカイ岩を堆積しました。

その後の地域は、ふたたび陸地になりましたがこんどは湿度の高い気候で、植物がおいしげりました。
こうしてできたこの時代の地層は見かけの違う、3つの地層が重なっています。

このため三じょう層とよばれ、それが時代の呼び名にも使われたのです。
この地、ドイツ地方に広く分布しています。

しかし、同じ時代にできた地層でもアルプス地方などでは、その様子が、かなり違います。

いろいろな色をしたサ岩やデイカイ岩にはじまりおもに、石灰質の岩石からなる地層が堆積しています。
これは、アルプス型三じょう紀層とよばれています。

さらに、アンガラ大陸やゴンドワナ大陸など各大陸の中には内陸盆地型の特別な堆積物があります。

場所によっては、岩塩やセッコウの層もあります。



ジュラ紀の地層

中生代中期の地層のうち西ヨーロッパに発達するものは、調査も進んでいます。
とくにこの地層が、アルプスの北側のジュラ(ユラ)山脈によく発達していることから、ジュラ紀の名が起こりました。

ドイツのスワビヤ地方のものは、典型的なジュラ紀層の1つで下から、黒色・褐色・白色と、はっきり色わけされた三層からなりそれぞれ、黒ジュラ・褐ジュラ・白ジュラとよばれています。

この地方のジュラ紀層は、ほとんどが浅い海に堆積してできたもので化石、とくにアンモナイト類をたくさんふくんでいます。

このようなことから、この時代には海進がいっそう進み大陸の内部まで、広く海が覆っていたものと思われます。

ジュラ紀も終わりごろになるとこの地域はふたたび陸となり多少の湖沼を残す状態となりました。

しかし、世界中の地層が、こうした順序で変化しているわけではなく各地でいろいろ違った堆積の様子をしめしています。

白亜紀の地層

白亜紀層は、世界に広く分布しています。

その地層のほとんどは、海成層からなっていますが地方によって、かなり様子が異なり、複雑になっています。

フランスとベルギーの国境方面からイギリスに分布するこの時代の堆積物には、白亜(白ぼく)が、たくさんふくまれています。

このことから、この時代の名がおこりました。




古生代の生物とは?先カンブリア代と古生代のさかいとは?

先カンブリア代と古生代のさかい

古生代のはじめになると、かなり進化した生物があらわれてきました。
サソヨウチュウなどは、その例で古生代の最初の地層から、急にたくさんでてきます。

古生代と先カンブリア代の生物界をくらべてみると、たいへんな違いがあります。

生物は時代が経つにつれて下等なものから高等なものへと進化してきたことが知られています。

とくに、先カンブリア代から古生代へうつるところに、著しい進化がありました。


古生代の海

古生代の前期には、サンヨウチュウがもっとも栄えました。

サンヨウチュウは、甲殻類のエビやカニと同じ仲間で体の長さは、ふつう数センチ以下ですがなかには10センチ以上もの大きなものが知られています。

そのほか、腕足類・オウ厶ガイ類・フデイシ類もたくさん見られます。

中期には、前期に栄えた生物も、かなり住んでいましたがそのほかに、サンゴ類・ウミユリ類が栄えました。
しかし、サンヨラチュウは、しだいに衰えはじめました。

後期になると海に栄えたのは、有こう虫類・サンゴ類・腕足類・ウミユリ類などです。
なかでも、有こう虫類のボウスイチュウ(フズリナ)がとくに栄えました。

ボウスイチュウは、ぼうすい形をした石灰石のからをもち直径が数ミリから数センチの大きさのものです。

これらの生物は、現在の熱帯地方でサンゴ類か栄えてさんご礁をつくっているように、そのころの世界各地の海に栄えてさかんに、さんご礁やセッカイ岩をつくりました。

古生代の地層にみられるフズリナセッカイ岩やサンゴセッ力イ岩などはいずれも、このようにしてできたものです。



魚類時代

古生代中期に最初の脊椎動物として魚類があらわれてきました。

しかしこの魚類は、すべて淡水魚類なので果たして魚類の最初のものであるかどうかについては、はっきりわかっていません。

中期の後半になると、魚類は、ますます栄えてきました。
とくに、甲冑魚類・肺魚類などの下等な魚類が栄えました。
したがってこの時代のことを、魚類時代ともいいます。

現在も、この時代の甲冑魚の仲間としてシーラカンスが生き残っていることが知られています。

生物の上陸

植物は、古生代前期までは海藻類など海に生育するものばかりでしたが中期後半には、陸上に生育するプシロフィンと言われる下等なシダ植物があらわれはじめました。

このシダ植物とともに、サソリ類に似たものや両せい類の祖先などの最初の陸上動物があらわれてきました。

ですから、古生代前期までの陸上には生物の姿が全く見られず寂しい風景でした。
しかし、中期の半ばごろから、陸上にも、植物や動物が栄えはじめようやく、潤いのある世界になってきたと言えます。

大森林時代

古生代の後期は、大森林時代とも言われ、陸上にはシダ植物などがしげりました。
とくに、リンボク・ロボク・フウインボクなどは、各地に栄えました。
これらの植物は、地中にうずもれて炭化し、石炭をつくりました。

石炭をふくむ地層には、いろいろな時代のものがありますが現在、もっともさかんに採掘されているのは、古生代後期の地層からです。

そのため、この時代のことを石炭紀とよんでいます。

陸上植物が栄えてくると、サソリ類をはじめとしてクモ類や昆虫類など、空気呼吸で陸上に住む動物も栄えはじめました。




古生代の地殻変動と気候とは? わかりやすく解説!

古生代

古生代は、いまから約6億年まえにはじまり、約2億2千万年まえまでにわたる
およそ3億8千万年のあいだです。

ふつうはこの中を、時代の古いほうからカンブリア紀・オルドビス紀・シルル紀・デボン紀・石炭紀・二畳紀の6つにわけます。

しかしここでは、前期・中期・後期の3つにわけて調べることにしましょう。

この3つの区分は、6つにわける場合と同じように生物、とくに動物の進化におもきをおいておこないます。


古生代の地層

古生代の地層は、おもに、海に堆積してできた海成層ですが中期や後期の地層には湖や川の底、または砂漠など陸上で堆積してできた陸成層もあります。

これらの地層は、いっぱんに先カンブリア代の地層の上に重なっていますがそのあいだには著しい不整合が見られます。

古生代の地層は、砂岩・泥岩・ネンバン岩・レキ岩・石灰岩・チャート・凝灰岩などの堆積岩でできていて、世界各地に分布しています。

とくに後期の地層には、石灰・セッコウ・岩塩などもふくまれています。

地殻変動

古生代には、いたるところで地殻変動が起こりそのたびごとに、山脈ができました。
この地殻変動によって、マグマが地殻の中に入り込んでカコウ岩や地表に噴出してゲンブ岩になったりしました。

ことに、終わりごろには、激しい造山運動が起こり北アメリカの東部や、ヨーロッパの中央部に、大きなしゅう曲山脈ができました。
このため、海進や海退がくりかえされ、海と陸との分布にも大きな変化がありました。

アジア大陸の東部は、前期のはじめには大部分が海に覆われていました。
しかし、中期ごろになって、そのほとんどが、陸になったようです。

このことは、前期と後期の地層が著しく不整合で重なっていることから知ることができます。

また、古生代の後期には南半球に1つの大陸をなしていたと考えられています。これをゴンドワナ大陸と言います。

この大陸と、北半球のヨーロッパ・シベリアなどをふくむ大陸とのあいだには大きな古い地中海のあったことが知られています。

この海を、テーチス海といいます。

古生代の気候

古生代は、全体を通して見ると、温暖な気候だったと言えます。

とくに古生代中期の終わりごろ(石炭紀)にはあたたかく湿度の高い気候で、シダ植物などがしげっていました。

しかしヽ古生代の終わり(二畳紀)には南半球に寒冷気候のところがあったことが知られています。

ゴンドワナ大陸に見られる地層には氷河のすりあとのあるれきがふくまれ、またその地層からは、グロッソプテリスというシダ植物の化石が発見されています。

この植物は寒い気候に耐えて栄えたものでそのころの気候が寒冷だったことをしめしています。




先カンブリア代の生物とは?先カンブリア代の地層と分布とは?

先カンブリア代は、現在の地球上で知られているもっとも古い地層や岩石のできた時代です。

その長さは、少なくとも、30億年以上にわたっています。


先カンブリア代の地層

この時代の地層は、北アメリカのカナダ地方やヨーロッパ北西部のスカンジナビア半島、フィンランドなどの地方に広く広がっています。

またアジアでは、中国の北部から東北部、朝鮮半島、シベリアなどの地方に、広く分布しています。

これらの地方に分布する地層は、すべて変成岩からできています。
とくに先カンブリア代前期の地層にはカコウ岩などの火成岩からか割った岩石が多いようです。

また、後期の地層も、大部分は変成岩ですがその中には、セッカイ岩やその他の堆積岩から変成した岩石が多くみられます。

先カンブリア代の地層群は、変成しているだけでなく激しくしゅう曲していて、その構造が複雑になっています。

このようなことから考えると先カンブリア代前期の地球上には大きな地殻変動が多かったと想われます。
とくに、カコウ岩のできるような地殻変動が、さかんだったのでしょう。

後期になると、地球上には海と大陸の区別ができました。
海では、さかんに堆積作用がおこなわれていたことが知られています。

しかし、けっして穏やかな時代ではなく、地殻変動もさかんであったことと考えられます。

盾状地

先カンブリア代の地層は、下の図にしめした地域に分布しています。

大部分は、大陸の内部にまとまっていて高原のような地形をしており、盾状地とよばれています。

大陸をつくっている地層には、いろいろありますがすべて、この盾状地を中心にして、そのまわりを取り囲むように分布しています。

そして、盾状地は、大陸全体の地質時代の生い立ちの中心になっています。

このように盾状地は世界でいちばん古い地層群からなっていてもっともはやく固まった陸地ですから、いまでは地盤がたいへん丈夫でしかも安定しています。

ですから、火山や大きな地震などは、まったく見られないところです。

たとえば、アメリカのニューヨークには、高い建築物が立ち並んでいます。
この地域は、北アメリカに広がる盾状地の東南部にあたっています。
ですから、地盤が安定しているので、非常に高い建物を建てても安心なわけです。



先カンブリア代の生物

先カンブリア代前期の地層にも、生物の化石かふくまれています。
しかし、その化石に、すべて下等なものばかりで、数も少ししかありません。

かつてフィンランドの先カンブリア代前期の地層からコリシウムという化石のようなものが発見されました。
研究の結果、これが生物の死骸であることが証明されました。

このほかに、先カンブリア代前期の地層にはたくさんの石墨をふくんでいることが知られています。
この石墨の起源から考えると、植物性の下等な生物が生きていたと言えます。

また、同じ時代の地層には、石灰岩や鉄鉱層がたくさんふくまれていることが知られています。

このことからすでに石灰分や鉄分を沈殿するはたらきのある下等な生物が生存していたとも考えられます。

先カンブリア代後期の地層になると、生物もかなりはっきりしてきます。
石灰岩の中からはセッカイソウ、また、石炭層の中からはホウサンチュウや力イメンなどの化石が発見されています。

とくに、力ナダのモンタナ州ベルト地方の地層からはたくさんの化石が発見されています。

この化石は、ワルコットという人によって研究されナマコ類・クラゲ類・海藻類・ぜん虫類のはい歩いたあと節足動物など、30種以上も報告されています。




地層とそのでき方とは?化石からわかることとは?示準化石・示相化石とは?

地層とそのできかた

切りどおしや川岸の崖で平行なしまのある地肌を見ることがありますが、これが地層です。
泥や砂やれき(小石)などにいろいろ違ったものからできている地層が重なっています。

この層の違った成り立ちが、しまに見えるのです。
こうした地層の境を掘ってみると、ほぼ、平らな面になっています。
この面のことを、地層面と言います。

地層は、おもに川のはたらきによって、上流から運ばれてきたいろいろな大きさの粒の土砂が、川や海の底に堆積してできます。

このようなことが大むかしから絶えずおこなわれいく層も重なり合って厚い地層をつくっていきます。


地層の重なりかた

地層は下にあるものほど古い時代に堆積したといえます。

このことは、1781年イギリスのスミスが気づいたもので地層累重の法則といわれ、地球の歴史を研究するうえで基本的な法則とされています。

ですから、地層の重なりかたを調べると、その地層ができた様子を知ることができます。

川底や海底に堆積した地層は、ほとんど平らです。
しかし、堆積してから地殻に変動があると、地層が傾きます。

このため、緩く傾いた地層もあればひどく傾き、ついには垂直にたっている地層もあります。

また、ひっくりかえって地層の上下が逆になっているものもあります。

化石

大むかしの生物の死骸や、巣のあとなどが地層の中に残されたものを化石と言います。
化石に、長い間地層の中にうずもれていて石のように硬くなっています。

しかし、必ず石のようになっているとはかぎりません。

たとえば、ソ連の探検隊によってシベリアの水原から発見されたマンモスは生きていたときと同じように状態でした。

このマンモスの肉を、探索隊の犬にあたえたところ、犬はこれを食べたということです。

このマンモスは、大むかしの生物の死骸でしかも、氷という地層の中にうずもれていたのですから、化石というわけです。

また大むかしの動物の歩いた足あとなども、地層の中に残っていますが、これも化石です。



生物の変化

化石は、それをふくむ地層が堆積したときに住んでいた生物のあとです。

ですがら、地層の中にふくまれている化石をよく調べると各時代の生物のありさまがわかりますがさらに生物がどのように変化してきたかもわかります。

示準化石

厚く重なりあった一連の地層にふくまれている化石を調べるとどの地層にもみつかるものと、これとは反対にあるかぎられた地層にだけ見つかるものとがあります。

あるかぎられた地層にだけ見つかる化石はその地層の堆積した時代にだけ生きていたことをしめします。
このような化石は、示準化石、または標準化石とよばれています。

ある地層から示凖化石が発見されると、その地層が堆積した時代を知ることができます。
また、離れたとことにある地層の化石をくらべどちらが新しく、どちらが、古いかを知ることもできます。

古生代のサンヨウチュウやボウスイチュウ(フズリナ)中生代のは虫類やアンモナイト、新生代のカヘイキキ・デスモスチルスなどは示凖化石のよい例です。

示相化石

化石になっている生物の性質を調べるとその地層が堆積したころの自然の様子を知ることができます。

たとえば、さんご礁をつくるサンゴチュウは現在、熱帯や亜熱帯の浅い海にしか住んでいません。

このことから、さんご礁をつくるようなサソゴチュウの化石をふくむ地層は
あたたかくて浅い海で堆積したことがわかります。

このように地層ができたときの環境を知ることができるような化石を示相化石と言います。

千葉県の館山市の沼には、サソゴをふくむ第四紀沖積世の地層があります。
このことから、そのころの海水は現在よりも、やや水温が高かったことがわかります。

地球の歴史のわけかた

地殻ができたのは、いまから約40億年まえといわれています。
そして生物が地球上にあらわれたのは、およそ20億年まえのことです。

地球上にはじめてあらわれた生物はごく下等なものでその後しだいに進化して現在のようなものになったと考えられます。

相対年代

地質時代を生物の進化をもとにして区分したものを相対年代といいます。

このわけかたは、ふつうに使われているもので古い時代から、先力ンブリア代・古生代・中生代・新生代の4つにわけられそれぞれの代の中は、さらに細かく区分されています。

絶対年代

地質時代の時間の長さを数であらわしたものを絶対年代といいます。

この絶対年代は火成岩や変成岩にふくまれている放射性元素の崩壊を利用してもとめたものです。

放射性元素は、一定の割合で崩壊し他の元素にかわります。

ですから、ある鉱物中にふくまれている放射性元素の量とそれが崩壊してできた元素の量を測定すれば、その鉱物の年令がもとめられます。




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