骨格はたくさんの骨が、靭帯というひもや膜で結びつけられてできています。
また、軟骨もいくらか混じっています。
骨と骨のつながり方は、いろいろありますが、主なものは、つぎの3つです。
- 関節
- 軟骨結合
- 縫い合わせ
関節
関節は、いろいろなつながり方のうちでもいちばん多くて、いちばん大切なものです。
2つの骨のはしをすっぽり包む膜(関節包)があって骨と骨の間に、隙間(関節腔)ができています。
この中には、ねばねばした液体が入っていて、機械の油のようなはたらきをします。
このように、隙間があることが、関節の大切なつくりであってそのために関節は、たやすく折り曲げることができます。
関節で、骨がどんなふうに動くかは、いろいろです。
蝶番のような運動をするもの(肘・膝・指などの関節)とどんな方向にも運動するもの(肩や腰の関節)の2つが、ふつうに見られる関節です。
骨のはしの関節に向かった面は、軟骨(関節軟骨)でできています。
そのため、骨のはしは、互いに滑らかに動きあいますしまた、硬いものの上に飛び降りたり、ぶつかったりしても衝撃を和らげることができます。
靭帯
靭帯は、骨と骨とを丈夫に結びつけているものですがしかし、靭帯の役目には、もう1つ大切なことがあります。
それは、関節の運動を制限することです。
肩や腰の関節は、ふつう自由に動きますが肘や膝の関節は、腕や足をまっすぐに伸ばすとそれからは反対のほうへは曲がらないでしょう。
指の関節でも同じことで、これがどちらの方向にでも曲がったらかえって困ることになります。
軟骨結合
軟骨が仲立ちをしているつながり方を、軟骨結合といいます。
これは、関節のように動きやすくはありません。
これが見られるのは、背骨です。
背骨は30個あまりの椎骨が、上下につながってできています。
椎骨と椎骨とは、円板の形をした軟骨でくっつけられているのです。
そのため、運動は、充分にはできません。
しかし、体を支えるおおもとの柱としては、そのほうが都合がよいのです。
縫い合わせ
これは、骨と骨の結び目が、ちょうど縫い目のように見えるので縫い合わせと名付けられました。
この部分は、よく見ると2つの骨がたくさんの細かい靭帯によって結び付けられているのです。
ですから、動いたり、外れたりすることがありません。
これは、頭の骨にだけみられるもので図のように骨と骨との間のぎざぎざの部分や、線のついた部分でそれぞれ2つの骨が縫い合わせによってくっついています。