ほうき星
長い尾をひいて、夜空にあらわれるほうき星(彗星)は、太陽系の人気者です。
昔の比呂は、ほうき星を、縁起の悪い印としてたいへん恐れていました。
いまでは、ほうき星の正体が、わかっているので、昔のように恐れる人はありません。
かえって、その素晴らしい眺めに大きなほうき星のあらわれるのを待っているくらいです。
私たちが、絵や写真で見るような、見事なほうき星は、ごくまれにしかあらわれません。
最近では、1957年に、大きなほうき星が2つ続けてあらわれて人々をびっくりさせました。
望遠鏡でやっとみえるような、小さいほうき星は。毎年10個くらい発見されます。
ほうき星は、彗星ともいいます。
ほうき星の正体
ほうき星の明るい頭の部分の中心を、核といいます核は小さい岩石や氷のかたまりが、たくさん集まったものです。
この核は、非常に細長い楕円を描いて、太陽のまわりをまわっています。
これが、ほうき星の正体です。
ほうき星が、太陽から遠くにいるとき、核は、太陽の光に輝いているだけです。
ところが、太陽の近くにくると、核からガスが出て、ぐっと明るくなります。
このガスは、たくさん出ると、ほうき星の尾になります。
ほうき星の尾は、いつも太陽と反対の方向に流れています。
太陽に近づけば近づくほど、尾は長くなります。
ハレー彗星
ほうき星の中でも、とくに有名なのはハレー彗星です。
1682年、イギリスの天文学者ハレーは、この彗星が1759年1月に見えると予言しました。
ハレーの計算は正しく、予言の通り発見された彗星は、ハレー彗星とよばれています。
ハレー彗星は、76年に1回、太陽の近くにきます。
そのときの尾は、夜空を取り巻く光の帯のように素晴らしいものです。
また、この彗星は、紀元前467年にあらわれたということが、昔の記録に残っています。
それからのち、はっきりわかっているものだけでも、29回もあらわれています。
こんど、私たちに見えるのは、1986年です。