砂糖・グリコーゲン・セルロースの特徴とは? わかりやすく解説!

砂糖

サッカロース・しょ糖・かんしょ糖など、たくさんの呼び名があります。
やはり二糖類で、αぶどう糖とβ果糖から水一分子がとれて結合したものです。


砂糖にはフェーリング液を還元する性質がありませんが酸、またはサッカラーゼ(インベルターゼ)という酵素によって加水分解をうけると、還元性をしめすようになります。

また、砂糖を加水分解してえられるぶどう糖と果糖の混合物はニコルプリズムを通ってきた偏光を砂糖の場合と逆の方向に回転させるので転化糖といられます。

転化糖は、果糖をふくんでいるため砂糖より甘みが強くなります。

蜂蜜は、蜂のだ液にふくまれた酵素により砂糖が分解されて、一部が転化糖になっているものです。

砂糖は、いろいろな植物にふくまれていますがとくにテンサイ(サトウダイコン)の根やサトウキビの茎にたくさんふくまれているので、これから精製されます。

グリコーゲン

グリコーゲンは、でんぷんと同じように多糖類の炭水化物で、ぶどう糖がたくさん結合してできたものです。
グリコーゲンは、動物によってつくられ、植物ではほとんどつくられません。

でんぷんは、植物がつくったエネルギーの貯蔵庫ですがグリコーゲンは動物がつくるエネルギーのたくわえでおもに肝臓や筋肉に多く存在しています。

そこで、グリコーゲンは、動物性でんぷんともよばれることがあります。

グリコーゲンは、そのつくりがアミロペクチンとよく似ています。
しかし、分子のえだ分かれがもっと多く、ヨウ素でんぷん反応ではアミロペクチンが赤みをおびた青から紫色になるのにたいしグリコーゲンでは赤みがかったかっ色になります。



また、でんぷんと同じように、フェーリング液を還元しません。
動物体にたくわえられているグリコーゲンはエネルギーが心要になるとぶどう糖にまで壊され、血液で運ばれて、体中の細胞に入ります。

そこで、二酸化炭素と水にまで分解されるときにできるエネルギーが、利用されるのです。

また、酸素の供給が充分でないときには乳酸にまでしか分解がすすみません。
激しい運動をしたあとで、手足が痛くなるのはこうしてできた乳酸が筋肉中にたくさんたまるためなのです。

筋肉にたまった乳酸は時間が経つにつれて、またグリコーゲンにかわります。
食品のなかでは、動物の肝臓や貝類のカキなどが多量のグリコーゲンをふくんでいます。
食物100グラム中にふくまれるグリコーゲンの量は、つぎのとおりです。

肝臓では6グラム、牛肉1グラム。
たまごの黄身0.1グラム、カキ5.7グラム(2月)、0.49グラム(8月)などです。

セルロース

セルロースは、植物の細胞をとりまく壁をつくっている主成分で多糖類の一つです。衣料として使うワタは、ほとんど純粋なセルロースです。

セルロースは、水やうすい酸、うすい塩基には溶けませんが強い酸にあうと加水分解をうけ、ぶどう糖ができます。

セルロースは、私たもの体の中では消化できないので食品としては役立ちませんが牛や馬などの飼料として重要です。
この場合は、家畜の腸の中にいる微生物が食べた草のセルロースを分解して、ぶどう糖にかえるのです。

セルロースは、家畜の食物の他にパルプやレーヨンなどの原料として大切なものです。



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