太陽からの電波

太陽からは、光や熱だけでなく、電波も出ています。

もちろん、私たちの目は電波を見ることはできませんからふつうの望遠鏡では太陽からくる電波を捕まえることにできません。

太陽から出てくる電波を観測するには、電波望遠鏡を使っています。

太陽の表面には、黒点が出たり、紅炎があらわれたりしますが大阪全体からくる光の強さは、1年を通しても、1パーセントも変化しません。

ところが電波の強さは、日によって非常に違いまた2日のうちでも、ときには数十倍、数百倍といきなり強くなることがあります。

電波が急に強くなるのは、太陽の表面で爆発が起こったときに多いことつまり、太陽の活動が激しいときに電波が強くなることがわかっています。

このように、太陽の活動は、電波にいちばんはっきりあらわれます。

そのうえ、電波に雲に邪魔されることなく平気で突き抜けてきますから、天気の悪い日でも電波を観測していると太陽の活動する様子を知ることができます。


デリンジャー現象と磁気嵐

太陽表面で爆発が起こると太陽は電波だけでなく電子や原子などの小さな粒を飛び出させています。

ところで、地球のまわりには、電離層といって電波を反射するところがあります。

遠くまで、ラジオ放送や無線通信ができるのは発信された電波が、この電離層で跳ね返ってくるためです。

ところがこの電離層は太陽から飛んできた小さな粒がぶつかると激しく乱されます。

このため、電波が跳ね返ってこられないのでラジオ放送や無線通信の感度が突然下がってときには、まったく感度がなくなってしまうことがあります。

これをデリンジャー現象といい、数分から1時間も続くことがあります。

1960年のローマオリンピックのときこの現象が起きて各国ともオリンピックの報道に、たいへん苦労しました。

通信が邪魔されるだけでなく、いままで北を指していた磁石の針が狂ったりします。

これを磁気嵐といいます。

磁気が起きると羅針盤を使って航海している船はほかの方法で方角を調べなければならなくなります。

これらの小さな粒は太陽の黒点の活動と深い関係があるのですがこの粒が、どのようにして飛び出してくるかは、まだよくわかっていません。