干潮と満潮

海岸で、海面の高さに気をつけて見ると海面は1日に2回、高くなったり、低くなったりします。
この様子は、ところによってかなり違い、あまり目立たないところもあります。

低くなるときには海水がずっと沖のほうにひいてしまい、広い砂浜(干潟)があらわれます。

海面の高さが高くなることを満潮、低くなることを干潮といいます。
また、潮がみちる、潮がひくともいいます。

この潮の満ち干を月や太陽の引力で起こると説明したのはニュートンです。


月と潮の満ち干

月と地球のあいだには、引力がはたらいて、互いに引っ張り合いながら運動しています。
この引力は、近いところのものほど強いのです。

また、地球は月と地球の共通重心のまわりをまわっています。

この地球の回転によって生じる遠心力は、地球上どこでも同じ方角で、同じ大きさです。
この遠心力と月の引力の合力が、潮の満ち干を起こす力となっているのです。

したがって、地球の月に向かった部分と、月に反対側の部分の海水が高くなるのです。
地球に1日に1回転自転するので、満潮と干潮がそれぞれ2回あります。

太陽と潮の満ち干

太陽も月と同じように、潮の満ち干を起こしています。

しかし、太陽は大きいけれども、月にくらべてずっと遠くにあるために潮の満ち干を起こす力は、月の半分ぐらいしかありません。

大潮と小潮

地球には、月と太陽の両方の引力がいっしょにはたらいでいます。
ふたつの潮の満ち干を起こす力が重なれば、潮の満ち干は、激しくなります。

新月のころと、満月のころには、月と太陽と地球が一直線に並ぶので潮の満ち干を起こす力が重なり、海面の上がり下がりが激しくなります。

このときを大潮といいます。

また、上弦のときと、下弦ときは、月と太陽との潮の満ち干を起こす力が互いに消し合うので、海面の上がり下がりが小さくなります。

このときを小潮といいます。



潮汐予報

潮の満ち干を起こすおもな原因は、月と太陽の引力ですが実際の地球の海は、大陸や大きな島などのために、非常に複雑な形をしていて、

深さもところによって違います。

このため、まえに述べたように、潮の満ち干は、かんたんに説明できません。
まえの説明では、月が真南にきたときに満潮が起こらなければなりませんが、実際には、そうなってはいません。

しかし、ある決まった地点では、月か真南にきてから何時間あとに満潮になるかはわかります。

また大潮や小潮のときに、海面の高さのかわりかたはどのくらいかということもわかっています。

ですから、ある決まった地点で、いく日か潮の満ち干を観測すればそれをもとにして、海面の高さがどのくらいになるかわかります。

そして、満潮や干潮は、いつ起こるかを予報することができます。

これを潮汐予報といいます。

高潮

潮の満ち干は、月や太陽の引力のほか風や気圧、池水の温度などによっても、起こることがあります。

とくに台風が海から海水を吹き寄せると、海面はとても高くなります。
これが高潮です。

このときには、海岸は水浸しになって、大きな損害を受けることがあります。

1959年9月26日の伊勢湾台風のときにはこの高潮が満潮のときと重なったため、大きな被害をあたえました。

潮汐摩擦

地球は1日に1回ずつ回転していますが、地球上の海水が月や太陽に引っ張られて動き、海底とのあいだに摩擦(これを潮汐摩擦という)を起こすので、地球の回転する速さが、少しずつ遅くなっています。

その割り合いは、100年間に、1日の長さが1000分の1秒くらい短くなる程度です。

月が地球に裏側を見せないわけ

月が地球に引力をおよぼして、月の方向と反対側で海の水がふくれあがるように地球も月に同じような力をおよぼしています。

このため、月の真ん中は、ややふくらんでいます。

月が地球のまわりを公転する周期は約27.32日で月はこの公転とまったく同じ周期で回転しているのでいつも同じ側を地球に向けているのです。