食の季節

日食は、月や太陽の動きによって起こります。

この月や太陽の動く規則は、天文学者によってよく研究されているのでずっと遠い昔や、これから先に起こる日食の様子を正しく計算することができます。

日食も月食も1年のうち、ある決まった季節に起こりやすいものです。

たとえば日食では、1964年の6月と12月、1965年には、5月と11月に起こっています。

このように、1年のうちに、半年へだてて食の起こりやすい季節があり、これを食の季節といっています。

この食の季節は、毎年少しずつ早くなり1968年には、1月と9月、1971年には、2月と8月、1972年には1月と7月というようにわかっています。

月食も同じように、早くなっています。

日食は、部分食だけしか起こらない場合もいれると食の季節ごとに、1回は起こり、多い年には、5回も起こります。

上の表は、1970年代の金環食と皆既食をしめしたものです。


皆既食の様子

太陽のまるいふちの一部が、月に隠されはじめる瞬間から、日食がはじまります。

それから、太陽はだんだん月に隠されていってしだいに細い三日月形になり、ついに月にすっぽりと隠されて皆既食になります。

この月に隠された太陽のまわりに、真珠色のコロナが見えまた、太陽のふちに赤い炎のようなプロミネンスが見えます。

地上は、ちょうど、満月の夜くらいの明るさになりますが遠くの地平線のあたりは、夜明けのときのように明るく見えます。

この皆既食は長くても、わずか数分間でそれが過ぎると太陽は月のふちから、また姿をあらわしまえとは反対に、三日月形がだんだん大きくなって、もとにもどります。

太陽が完全にまるくなった瞬間が、日食の終わりです。

日食の観測

コロナは、ふつうのときに、太陽があまり明るいので、よく見えません。

したがって、コロナの研究をするには、太陽が完全に隠れる皆既食のあいだに、観測しなければなりません。

また、皆既食は、見える場所が秘奥にかぎられているので皆既食を観測するには、その場所にいかなければなりません。

皆既食の起こる場所では、コロナだけでなくふつうでは観測しにくい月に隠されたときの太陽のふちの部分やコロナからずっと離れた黄道光や、太陽から出てくる電波などの観測もします。

また、日食のはじめや、おわりの時刻を正しくはかることもおこないます。

私たちが日食の観測をするときはラジオなどに正しく合わせた時計を用意しそれで、日食のはじめやおわりの時刻をはかります。

また、あたりの景色や空の明るさの変化も調べて見ましょう。

日食のときの太陽を見る時には太陽が月に完全に隠れているときのほかは目で直接見てはいけません。

必ず、ガラス版にろうそくの炎で、すすをつけたものかフィルムを現像して、まっ黒になったものとかまた、濃い色ガラスを通して見ましょう。