酸素の工業的製法

酸素を大量につくるには空気中の窒素などを取り除いて酸素だけにする方法が主に使われます。

空気を圧縮して、急に膨張させると温度が下がって冷えます。

これをくりかえして、零下190℃ぐらいにすると空気の一部が液体になります。

これを液体空気といいます。

この場合、酸素のほうが先に液体になりますができた液体空気中には、窒素もたくさんまじっています。

この液体空気をゆっくり蒸発させると窒素が先に気体になって逃げあとには、純粋にちかい青い色をした液体酸素が残ります。

液体酸素を保存するにはジュワー瓶という、特別な入れ物に入れます。

また、気体にして保存するには鉄でつくったボンベという入れ物を使います。


酸素の実験室的製法

過酸化水素から酸素をつくる

過酸化水素に二酸化マンガンを触れさせると過酸化水素が分解して、酸素が発生します。

実験するときは、過酸化水素のうすい水溶液(過酸化水素水)を使います。

フラスコの中に二酸化マンガンを入れ、その上から過酸化水素水を注ぎます。
発生した酸素ば、ガラス管を通して水中で水を満たした集気瓶の中に集めます。

このとき、はじめに出てくる気体にはフラスコ内の空気がまじっているので、ある程度たまったらいちど捨てまた水を満たした集気瓶をおいて発生する酸素を集めます。

過酸化水素は、それだけでもいくらかは分解して酸素をだしますが二酸化マンガンを触媒としてはたらかせると分解が激しくなるのです。

実験室で使う過酸化水素は薬局で売っているオキシドールを用います。
オキシドールは3パーセントの過酸化水素水で、消毒用に使われる薬品です。



工業用としては、30パーセントのものもありますがこのような濃いものは激しく分解したり、皮膚につくとその部分を白くしたりするので危険です。

3パーセントの過酸化水素水200立方センチ二酸化マンガン5グラムからは約2リットルの酸素がえられます。

酸素が集気瓶にたまったら水の中でガラス板のふたをし、水中からとりだします。

酸素の比重は、空気より少し大きいのでふたをした瓶は、口を上にしておいておきます。

塩素酸カリウムから酸素をつくる

塩素酸カリウムは、無色透明の板のような結晶をした薬品です。

下の図のような装置で、試験管の中に塩素酸カリウムと二酸化マンガンを入れて熱すると塩素酸カリウムが分解して、酸素が発生します。

塩素酸カリウムだけでも、溶けるくらいに熱すれば分解しますが、触媒として二酸化マンガンを加えると早く分解して溶けないうちに酸素がでてしまいます。

塩素酸カリウムと、二酸化マンガンをまざるときは、乳鉢の中などですりあわせると爆発する恐れがありますから必ず、紙の上などで軽くまぜあわせるように注意します。

過酸化水素や塩素酸カリウムが分解しているとき、フラスコまたは試験管からでているガラス管の先にマッチの火の燃え残りをもってくると激しく燃えだして再び炎がつきます。

これは、発生する気体が酸素であることを確かめる便利な方法です。