ボイルの実験
今までの研究のうえにたって、さらに研究をすすめたのはイギリスのロバート・ボイルでした。
彼は仲間をつくって、ものが燃えるわけや金属の化学変化などについて、熱心に研究しました。
そして「化学変化の研究を、本当の学問として研究しなければいけない」と考えました。
こうして、彼は、後に「化学の父」とよばれるようになりました。
ボイルとその仲間は「ポンプで空気を抜き取った器の中では、物が燃えない」
ということを発見しました。
またボイルたちは、つぎのような実験をしました。
ガラス瓶を逆さにして、その中でろうそくを燃やし、瓶を水の上に伏せました。やがて、ろうそくの炎が消えて、水が瓶の中へ上がってきました。
こんどは、ガラス瓶の中で、ろうそくを燃やし、その後にネズミを入れてみました。ネズミは、窒息して死にました。
このような実験から、空気がないとものは燃えないし動物も呼吸ができなくて死んでしまうことがわかりました。
酸素ガスの発見
1774年、イギリスの化学者プリーストリーは、つぎのようにして酸素ガスを発見しました。
彼は、水銀を空気の中で熱しました。
すると水銀は、赤い灰のような物質にかわりました。
つぎに、この物質を集めて、ガラス瓶に入れ大きなレンズで光線を集めて、この赤い灰を強く熱しました。
すると、赤い灰のような物質からガスがでて、灰は、もとの水銀になりました。
またプリーストリーは、ガスを集めて、よく調べました。
そのガスの中では、物は空気の中よりも激しく燃えます。
また彼は、ネズミを、このガスを詰めた瓶の中へ入れました。
ネズミは、同じ体積の空気の中へ入れたときより、2倍から3倍も長く生活できます。
「この赤い灰のような物質から出たガスは、物を燃やすはたらきをする」と
プリーストリーは考えました。