電離層とは?X線の性質と利用とは? わかりやすく解説!

電離層

地球をとりまく大気中には、電波を跳ね返す層があります。

この層は、電気をもった小さな粒がたくさん集まってできていて、電離層と言われます。

電離層は、ふつう2つの層になっていて低いほうをE層、高いほうをF層と言います。
長波や中波はE層で反射されますが、短波や超短波は通り抜けます。

F層はE層より電波を反射するはたらきが強いので短波はここで反射されますが、超短波は通り抜けます。

短波は、F層と地球の表面で反射されます。
それが繰り返されて、地球の裏側に伝わりやすいので外国むけの放送などに使われます。


X線の性質

白金やタングステンのような重い金属に非常に速い電子を衝突させると、X線がでます。

X線は光や紫外線と同じような電磁波ですが波長がずっと短く、10ミリミクロンから、0.001ミリミクロンほどです。
ですから、他の電磁波とは、その性質もたいへん違っています。

多くの物質を通り抜け、写真フィルムを感光させたり蛍光物質を光らせたりします。
また、物質の中を通ると、その物質に+と-の電気を帯びさせます。

これらの性質は、X線の波長によってかわりますが波長は、衝突させた電子の速度によってかわります。

通り抜ける力の強いX線をつくるには数万ボルトの電圧で電子を衝突させます。

X線の利用

体の内部を調べるレントゲン検査はX線を利用したものです。
ガンを治すために使われることもありますが確実に治るとはかぎらないようです。

工業用としては、金属材料の内部の傷を検査するにはもっとも大切な方法の、1つになっています。

また、物質の内部の細かいしくみを調べるために使います。
X線をあてると内部の細かいしくみによって通り方や、跳ね返され方が違うからです。

X線は遺伝の研究にも使われます。

X線を生物にあてると、かわった子どもが生まれることがあるので遺伝がどのようにおこなわれるかを調べるのに役立ちます。




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