圧力とは?水の圧力の強さとは? わかりやすく解説!

圧力

いま、図のような直方体のれんが(重さ600グラム)をいちばん広い面(A面)を下にして、机の上に置いてみます。
このとき、れんがと机のあいだには、どんな力がはたらいているのでしょうか。

bandicam 2015-04-24 21-52-41-106-min

まず、れんがの重さは、600グラムですからそれだけの力でA面全体にわたって、机の面を垂直に押しているはずです。

反対に、れんがもA面に垂直に同じ大きさで机からの抵抗力を受けています。
ですから、A面には、両方から同じ大きさの力が同時に垂直にはたらいて押しあっていることになります。

この場合、A面は圧力を受けていると言います。

つまり、机とれんがの触れあう面(この場合はA面)全体に垂直に押しあう力を圧力というのです。

もし、れんがをもう1つ重ねるとA面では、2倍の圧力を受けることになります。
もちろん、れんがが3個になれば、圧力も3倍になります。


圧力と圧力の強さ

こんどは、れんがの置き方をかえてB面を下にして机の上に置いた場合を考えてみましょう。

れんがの重さは、まえと同じ600グラムですからこれだけの重さが、こんどはB面の広さにはたらくわけです。
言い換えれば、まえよりせまい面積に同じ大きさの力がはたらしていることになります。

つぎに、柔らかい、ふわふわした厚いゴム板の上にれんがを置いてみましょう。

下の図からもわかるように、れんがの置き方によってゴム板のくぼみ方が違うことに気がつきます。

このような違いは、どうして起きるのでしょうか。

図の①の置き方では、れんがとゴム板の触れあうA面全体に600グラムのれんがの重さに等しい圧力が、はたらいています。

これに対して、②の置き方では、それより面積の小さなB面に同じ圧力がはたらいています。

これは、机の場合と全く同じです。

しかし、②のようにゴムを大きくくぼますには、①より大きな力が必要です。
言い換えれば、②の置き方のほうがゴムにはたらく力の効果が大きいことになります。

これは、同じ圧力でも、はたらく面積の大小によってその効果が違うことをしめしています。

このことから、圧力をくらべるには1平方センチあたりの圧力の大きさであらわすのがよいことに気がつきます。
そこで、1平方センチあたりの圧力の大きさを圧力の強さと呼んでいます。

圧力の強さのことを、かんたんに圧力と言うこともありますがここでは、はっきり区別して使います。

①と②の場合の圧力が強さを計算してみましょう。
れんがの寸法は、図のようですからつぎの計算によって、それぞれの圧力の強さがもとめられます。

①の場合

A面の面積は、20×10=200 200平方センチです。

この面積に600グラムの力がはたらくのですからこのときの圧力の強さは、600÷200 = 3で1平方センチあたり、3グラムの強さになります。

②の場合

20×6=120(B面の面積)
600÷120=5で、1平方センチあたり5グラムの強さになります。

ゴム板は、圧力の強さが大きいほど、余計にへこむことがわかります。

つぎに、圧力の強さが等しいときはゴム板のくぼみ方も同じになることが図の実験からも確かめられます。

この場合、①の圧力の強さは、600÷(10×6)=10で1平方センチあたり10グラムになります。

また、②の圧力の強さは図の計算と同じで1平方センチあたり5グラムになります。

そのため、①とくらべると、②のほうのくぼみ方が小さくなります。

しかし、③のようにれんがを2個重ねると圧力の強さも2倍になって、1平方センチあたり10グラムになります。

そして、①と同じくぼみ方になります。



水の圧力の強さ

ふたたび水にもどって容器に入って、静止している水の圧力について、考えることにしましょう。

容器の中の水は底の面の上にのっているものと考えることができます。
水にも重さがありますから、底の面には、圧力がはたらいていることがわかります。

この圧力の強さは、底の面のAの位置に1平方センチをとりその上に積み重なった、水の柱の重さに等しくなくてはなりません。

ですから、底の受ける圧力の強さは、水の深さによって違います。

もちろん、底全体の圧力(底圧とも言う)はこのときの圧力の強さに底面積をかければもとめられます。

今までは底だけについて水の圧力を考えましたがこんどは、図のBの位置ではどうなっているか、調べてみましょう。

Bには底がありませんが、Bより上には水があります。
したがって、もしここに底があるとすれば当然この面にも、圧力がはたらくはずです。

Bより上の水は、それより下の水を、B面をさかいにちょうど図の水の柱の重さに等しい圧力の強さで押しています。

また、Bより下の水は同じ圧力の強さで上の水を支えていることになります。

つまり、Bの面には、等しい力で押し合う圧力がありその圧力の強さは、B面の深さによって決まることがわかります。

このようなB面を、水の内部のどこにうつしてみても同じことです。
つまり、ある面の圧力の強さは、深さによって違い深さが同じであったら、どこでも同じ圧力の強さだということになります。

つぎに、ななめに置かれた面(図のC面)では圧力の強さはどうなるでしょうか。

これは、つぎの水圧実験をしてみると、よくわかります。




モバイルバージョンを終了