キュウリの栽培
キュウリは、若い実を生のまま、あるいは漬物などにして食べる大切な野菜で日本中どこにでも栽培されています。
キュウリには、実のできないお花と実をつけるめ花があります。
花は、葉の根本のところにつきますから上手につくると、ふしごとに実ができます。
キュウリは、ふつう、春早くから苗を育て4月中ごろから畑に植えつけ、5月中ごろから8月ごろまで獲り入れます。
しかし、近ごろは栽培技術が進歩してビニルハウスの中で、冬でもつくれるようになりました。
つくりかた
キュウリの苗は、温床で育てます。
苗床の温度は、ふつう20度以上で種をまくと10日ぐらいして双葉が開きます。
そのころ、いちど、別の苗床に植えかえます。
そして、葉が5、6枚でるころまで育て、苗にします。
畑を耕して、90センチくらいの間隔に溝をつくり、そこに肥料を入れて、苗を50センチおきぐらいに植えつけます。
植えつけるときに、苗の根に充分土をつけておくことが大切です。
茎はどんどん伸びますから、横に倒れないように竹の支柱を建てて、これに茎をむすびつけて伸ばします。
また支柱のあいだに網をはって、これにつるをのぼりつかせることもあります。
花は下のほうから咲きだし、め花は実をむすびます。
そして、日ごとに実が大きくなります。
手ごろの大きさになったら、はさみで実を切り取ります。
実は順々に獲り入れますので、勢いを弱めないように獲り入れがはじまったら、10日おきぐらいに追ごえをやります。
また、草とりもします。
病気で恐ろしいのはべと病で葉にかっ色のはん点ができて、だんだん広がります。
ボルドー液やダイセンなどの薬をかけてふせぎます。
ヘチマの栽培
ヘチマは、実の中にある繊維を取り出して利用したりヘチマ水をとったりします。
日本で、まとまって栽培されているのは静岡県の天竜川下流の一部の地方だけです。
ヘチマの繊維は、靴の底のしきものや、油をこすのに使います。
また、風呂で体を洗うのにも使います。
なお、ヘチマの繊維は、油こしに使うためにヨーロッパやアメリカへ輸出しています。
家庭では、庭さきに日よけをつくるのに栽培されます。
そしてヘチマ水をとったりします。
つくりかた
畑に種をまくじきまき栽培と苗床で苗をそだてて移植する移植栽培とがあります。
ふつう畑で栽培するときは、じきまき栽培です。
種を4月のはじめにまきつけて8月のおわりから9月のはじめにかけて獲り入れます。
畑を耕して120センチぐらいの間隔に溝をつくり、そこに肥料を入れて、60~90センチおきに種をまきます。
種は、ひとところに3~5粒まき、葉が2枚でたころ間引きして1本にします。
1メートルぐらい伸びたころ、高さ150センチぐらいのたなをつくり、たなにまきつけてやります。
手入れは、草とりと追ごえをやる程度です。
花が咲いてから、40~50日ぐらい経ったころ獲り入れ4、5日ぐらい水につけておき、腐らせて繊維を取り出します。
家庭でつくるときは、苗を買ってきて植えるのがふつうです。
穴を掘り、そこに肥料をいれて植えつけます。
そして、竹を立てて、それにまきつかせて茎を伸ばします。
たなの下につくると茎がたな一面に広がるので、夏にはよい日かげができます。
ヘチマ水のとり方
9月になって、茎や葉がよくしげったころ茎を地上60センチぐらいのところで切ります。
茎をよく洗ってて瓶に切り口を差し込み、瓶の口を脱脂綿などでまき雨が入らないようにビニルでおおっておきます。
ひとかぶから、1.5リットルぐらいのヘチマ水がとれます。