心臓のしくみとは?血液のはたらきとは? わかりやすく解説!

心臓のつくり

心臓は、血液を送りだすポンプのようなものです。
いつも伸び縮みしていて、血液を体のすみずみにまで送っています。

そのつくりは、獣・ヘビ・カエル・魚の順に、かんたんになります。

獣や鳥の心臓は、人間と同じく左右の心房と心室の4つの部屋にしきられています。
このようなしくみの心臓を二心房二心室の心臓と言います。

ヘビも二心房二心室の心臓をもっていますが心室のしきりが完全ではありません。
カエルは二心房一心室、魚は一心房一心室の心臓をもっています。


心臓のはたらき

心臓には、動脈という血管と、静脈という血管とがついています。
動脈は心臓から血液を送りだす管で静脈は心臓にもどる血液が通る管です。

二心房二心室の心臓を例にして、血液の動きを説明しましょう。

心臓の心室が縮むと血液は左心室から勢いよく押し出され太い動脈から細い動脈を通って、体のすみずみにまで網目のように枝わかれした毛細血管に入ります。

血液は、毛細血管の壁を通して酸素や養分を体にあたえ、また二酸化炭素やいらなくなったものを受け取って静脈血になります。

静脈血は、毛細血管から静脈を通って右心房に入り、さらに右心室に送られます。

そして心室が縮むと静脈血は肺動脈を通って肺に送られ肺胞をつつんでいる毛細血管に入ります。

ここで二酸化炭素と酸素のとりかえをおこない、酸素の多い動脈血となって肺静脈を通り、左心房から左心室にもどります。

心臓のはたらきによって血液はこのような道すじで、たえず体内をめぐっているのです。



血液の色

脊椎動物の血液は、血しょうという、うす黄色の液の中に赤血球・白血球・血小板などがたくさん混じってできていて赤く見えます。

しかし、これは血液全体が赤いのではありません。

ヘモグロビンという赤い色素をもった赤血球が血液全体としてたくさんあるため、赤く見えるのです。

赤血球は、中央のくぼんだ円板状で、うす赤色をしており骨の中にある骨ずいでつくられています。

脊椎動物以外でも、ミミズ・ゴカイ・アカガイなどは赤い血液をもっています。

アカガイは、血球が赤いのですが、ミミズとゴカイは色素が血しょうに、直に溶けこんでいるのです。

エビ・カニ・タコなどの血液は、うす青色をしていますが、これはヘモシアニンという青い色素が、血しょう中に溶けているためです。

呼吸色素のはたらき

ヘモグロビンやヘモシアニンは、呼吸色素と呼ばれます。

赤色のヘモグロビンは、鉄をふくむたんぱく質で酸素とたやすく結びつき、また酸素の少ないところでは、すぐこれをはなす性質をもっています。

ヘモグロビンは、酸素と結びつくと明るい赤色になりますが、これをはなすと暗い赤色にかわります。
動脈血と静脈血の色が少し違うのは、このためです。

青色のヘモシアエンは銅をふくむたんぱく質で、やはり、酸素とむすびつきやすい性質をもっていますが酸素とむすびつくと青色になり、これをはなすと無色になります。

このような性質をもった呼吸色素をふくむ血液が肺やえらにまわってくると、呼吸色素は酸素とむすびつきます。

この血液が、酸素が少なくなった体の各部分へまわると呼吸色素は酸素をはなしてその部分へあたえます。

そしてふたたび、肺ヘガス交換のためにもどってくるのです。




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