はくちょう座
おりひめと、ひこぼしの間の天の川の中で5つの星が立派な十字形を描いています。
これを白鳥が長い首を伸ばし、翼を広げて飛んでいる姿と見てはくちょう座とよんでいます。
また南半球にある有名な南十字星にたいして北十字星ともいい、日本でも、十字星とよんでいます。
この十字は二等星、三等星ですが尾のはしはデネブ(鳥の尾)という一等星で、太陽の5万倍も明るい星です。
ただし、距離は1500光年です。
十字の頭の三等星は、アルビレオ(くちばし)という名で小さい望遠鏡で見ても金と青の月のさめるような二重星になって見えます。
このあたりの天の川も、銀すなごのようですが十宇にそって細長く、うす暗い裂け目のように見えるのをコールサック(石炭袋)といいます。
これは、うすいガスが天の川を隠しているのです。
なお、デネブとおりひめ・ひこぼしの3つの一等星をむすぶと大きな二等辺三角形ができます。
これが「夏の大三角」です。
神話
太陽の神の子フェートンは父の車を借りて空を乗りまわしていろうちに誤って下界におち、川の底に沈んでしまいました。
それを悲しんだ友人のキクヌスが毎日川に潜って、フェートンを探していました。
大神は、かわいそうに思って、キクヌスを白鳥にかえこの星座にしてやったといわれています。
や座・いるか座
どちらも小さい星座ですが、や座は、ひこぼしの左上で4つの星が矢の形をつくっています。
や座の下に、4つの星が、ひしがたをつくりそれに尾がはえて、イルカの形に見えるのが、いるか座で日本では、「ひしぼし」とよんでいます。
りゅう座
おりひめのすぐ左で、4つの星が四角形をつくっているのが竜の大きな首で二等星と三等星とが、目玉のように光っておりひめをねらっているように見えます。
竜の体は、おおぐま座と、こぐま座のあいだをながながとうねって、尾をたらしています。
竜の尾のはしにある星はエジプトの大ピラミッドができたころ(約4000年まえ)の北極星でした。
地球は月と太陽の引力で少しずつ傾き長いあいだには北極星がかわっていきます。
1万2000年後には、おりひめが北極星になるのです。
神話
この竜は、ギリシアの神たちの戦いに敵がたについたため、天へほうり上げられそのまま天の柱にからみついて、星座になったといわれます。