秋の星座
秋になると、夜空に流れる天の川が、南から西に向きをかえ星座の位置も、夏とはすっかりかわってきます。
おりひめは北両に傾き、ひこぼしは南西にうりつりはくちょう座の大十字は西の空に、まっすぐにたちます。
へびつかい・いて・ヘラクレス・かんむり座もつぎつぎに沈み北斗七星は、地平線に低く横たわり秋の夜は星月夜といって天の川を中心とする細かい星が多く星座ではペガサス座の大方形(大きな四角形)とカシオペア座のWなどが目だつぐらいなものです。
やぎ座
ひこぼしと、それをはさむ星との1文字を、左下ヘ伸ばしていくと2つならんでいる星に届きます。
これがヤギの角で、東のはじにある2つの星が尾です。
そして、下の方の体の線とほぼ三角ぼうしを下向きにしたような形になっています。
ヤギといっても、魚の尾のはえた、不思議な姿をしています。
みずがめ座
黄道は、いて・やぎ座を通って、みずがめ座に続いています。
この星座は、あまりはっきりしませんが目印は、4つの四等星がつくる三つ矢、またはYの字の形です。
これは、ギリシア神話の少年が、肩に載せている水がめにあたります。
そこから下のほうへ、飛び飛びに続いている2列の星がかめからこぼれている水で、みなみのうお座の魚が口にうけてのんでいます。
水がめの星は9月のはじめ夜の10時ごろ、真南に、はっきり見えます。
みなみのうお座
この星座には、秋にはめずらしい一等星があります。
水がめから流れる水の下で、オレンジ色に輝いておりその名をフォーマルハウト(魚の口)といいます。
距離は22光年、温度は9000度ぐらいです。
11月はじめの夜8時ごろ、真南にきますが、高さは東京でやっと20度です。
このへんに見える、ただ1つの一等星なので船の位置をはかるときの大事な星になっています。
この星座のほかの星は、みんな小さくてぼんやり、魚の形をつくっています。
そのずっと下で、2つの二等星が1文字にならんでいるのをつる座といい、低いけれど、よく目につきます。
ペガサス座
秋の夜を代表する星座で、南東の天頂に4つの二等・三等の星が大きな四角をつくっています。
これが有名なペガサスの大方形ですが左かどの二等星は、アンドロメダ座の星です。
ペガサスは、ギリシア神話にでてくる、羽根のはえた天馬です。
大方形は馬の腹で、後半身がないのは、雲に隠れていると見るのです。
首は右下のかどから、みずがめ座の上に伸びている星の長い三角形で前足は右上のかどから伸びている星です。
つまり、天馬は、逆さまになって空を飛んでいるのです。
大方形といっても、上辺は下辺より少し短いので左辺と右辺を北へ伸ばした線は、しぜんに1点にまじわります。
その点が、ちょうど北極星にあたるのでこの大方形も、北の方角をみつけるときに使われます。
なお、左辺を逆に伸ばすと、その長さと同じくらいのところに春分点があって、3月21日ごろの太陽の位置こあたります。
また、右辺をずっと下へ伸ばすと、みなみのうお座の一等星に届きます。