太陰暦・太陽暦とは? わかりやすく解説!

天文

昔から、世界各国で使われてきた暦を大きくわけると、太陰暦と太陽暦とになります。


太陰暦

大陰暦は、月の満ち欠けをもとにして、日付を決める暦です。
新月の日を1日として、順に2日、3日と数えていきます。

新月から新月までよ、平均して、29日12時間44分03秒ですから29日か30日で、月がおわります。

太陰暦のもとになる新月の日は実際に新月の姿を見て決めるものもあれば、計算で決めるものもあります。

太陰暦の12か月は、354日か355日で季節のひとまわり(平均365日5時間48分46秒)より10日か11日短いのです。

それで、1年を12か月とすると、3年経てば大陰暦は季節より1か月ほど早くなります。

暦の上では、4月はじめなのに、まだ寒い3月はじめの気候だというようなことが起こるわけです。

それからまた何年か経つと、暦と季節とのずれはますますひどくない、8月に雪が降ったり12月にヒマワリが咲いたりすることになります。

これでは、とても不便です。

そこで、なんとか、この太陰暦を季節にあわすそうと、工夫しました。
そして、2年か3年ごとに、余分の月(うるう月)をつけくわえて1年が13か月にしました。

こうして、太陰暦でも、季節にあうように工夫されたものを太陰太陽暦といいます。

これにたいして、季節との関係がない太陰暦を、純太陰暦といいます。

ふつう太陰暦といっているのは、たいてい大陰太陽暦のことです。
アラビアなどで使おれているモハメッド暦は純太陰暦で日本や中国の旧暦は太陰太陽暦です。



太陽暦

太陽暦は、春・夏・秋・冬の季節のうつりかわりをもとにして日付を決める暦です。

季節のひとまわり、言い換えれば、醜聞までの長さは平均して365日と5時間48分46秒です。

そのため、1年を365日と決めておくと4年後には、5時間48分46秒の4倍、つまり約1日だけ日付のほうが季節よりすすみます。

たとえば、ある年の春分か3月21日午前2時であると4年後には、春分が3月22日午前1時になってしまいます。

この日付けのすすみを、もとに戻すためいつもは28日までしかない2月の日付に29日の1日を4年目ごとに付け加えました。

この付け加えられた1日が、うるう日です。

うるう日のおかれる年をうるう年うるう日のおかれない年を平年といいます。

大昔、エジプトで使われいた暦やつぎに出てくるユリウス暦・グレゴリオ暦は太陽暦です。

紀元前46年にユリウス=カエサル(ローマの執政官、ふつうのジュリアス=シーザーという)がソンゲネスという天文学者の力を借りてつくったユリウス暦といわれる太陽暦は4年に1回、うるう日をおいた暦です。

しかし、4年に1回、うるう日をおいただけでは長い月日が経つと、こんどは、日付が季節より遅れてきます。
それは、5時間48分46秒の4倍が、ちょうど1日にたらないからです。

この遅れをなくすために、西暦1582年に口ーマ法皇グレゴリオ一三世がユリウス暦をあらためました。

これをグレゴリオ暦といいます。
いま、世界各国で使われている太陽暦に、このグレゴリ暦です。
グレゴリオ暦では、うるう年の決めかたをつぎのようにしています。

その年の西暦年数を4で割って割り切れる年はうるう年、あまりの出る年は平年です。

しかし、4で割り切れる年のうち100でも割り切れる年は除き400で割り切れる年だけを、うるう年にしています。

日本では、1872年11月9日に、太陰暦をやめて西洋と同じ太陽暦を使うことに決め、太陰暦の1872年12月2日の翌日を太陽暦の1873年1月1日としました。

ふつう、この太陽暦を新暦、もとの太陰暦を旧暦ともいいます。

グレゴリオ暦はすぐれた暦ですがまだ、ユリウス暦の欠点が、いくつか残っています。

たとえば、グレゴリオ暦では、28日、30日、31日などの月が不規則にならんでいます。

また、曜日と月日が合わないのも不便です。

そこで、もっとよい新しい暦を使うようにしようと100年以上も前から、大勢の人たちが努力してきました。
その新しい暦の1つに、世界暦があります。

世界暦では、1年をまず、91日ずつの4期にわけます。
その1期は、31日・30日・30日の3つの月でできています。

こうすると、91日は、7で割り切れるので一期ごとに月日と曜日を合わせることができます。

たとえば、世界暦では、4つの期のはじめにあたる1月1日・4月1日・7月1日・10月1日はみな日曜です。

このはじめの日から91日目が、その期の終わりですから月の終わりの月の30日は、みな土曜になります。
したがって、一期の暦は、そのまま二期・三期・四期と1年中繰り返して使えます。

四期の日数は、合わせて364日です。

あまった1日は年末において、世界中の祝日とします。
また、うるう年のときは、うるう日を6月の終わりにして祝日にします。
この2日の祝日は、週の中にいれないので何年経っても同じ暦が使えます。

けれども、暦は古い週刊にしっかり結びついているのでいまの暦をかえるのは、なかなか難しく政界重が新しい暦えを使うまでには、まだ、長い年月がかかることでしょう。




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