夜の空を見ると、たくさんの星が輝いています。
しかし、これらの星の多くは、いつまで経っても、その位置をかえません。
ところがこの中に、だんだん位置のかわっていく星がいくつかあるのです。
昔の人は、このような星をたいへん不思議に思って、その運動を観察しました。
このいくつかの星のことを、惑星といいます。
昔から知られていた惑星は、水星・金星・火星・木星・土星の5つです。
さて、昔の人々は、これらの惑星が私たちの住む地球のまわりをまわっているのだと考えていました。
しかし、これでは惑星の複雑な運動をうまく説明することができません。
そこで、16世紀になるとポーランドの天文学者コペルニクスが地球も、ほかの惑星たちといっしょになって太陽のまわりをまわっているのだという説を唱えました。
こう考えれば、惑星の運動をずっとかんたんに説明することができます。
しかし、そのころの人は、人間の住んでいる地球は宇宙の中心であるはずだといって、コペルニクスの考えに反対しました。
けれどもいまでは、この考えかたを疑う文明人はいません。
実際に、地球も惑星の1つなのです。
望遠鏡が発明されてから、さらに天王星・海王星・めい王星の3つの暗い惑星が見つけだされました。
それで、惑星を太陽に近い順に並べてみると水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星・めい王星となります。
太陽がお母さんで、惑星は子どもだちというわけです。
この太陽の一家族のことを太陽系というのです。太陽系には、ほかにも、もっと家族がいます。それは衛星です。
衛星は惑星の周りをまわっている星で、太陽にとっては、孫になる星です。
月は、地球の衛星です。
火星には2つ、木星には12、土星11、天王星には5つ、海王星には2つの衛星があります。
水星・金星・めい王星には衛星が発見されていません。
月はいままで、地球のただ1つでしたが、この頃は人間のつくった、衛星――人工衛星――がたくさん地球の周りをまわっていることはみなさんがよく知っている通りです。
しかし、人工衛星は、自然の衛星にくらべると、ずっとずっと小さいものです。
火星と木星のあいだには、小惑星とよばれる小さな星が数万個もあってやはり、太陽を中心にまわっています。
小惑星は、どれも望遠鏡を使わなければ、見えないような暗いものばかりです。
また、みなさんは流れ星を見たことがありますか?
流れ星は、小さな岩やちりが、地球を取り巻く大気の中にものすごい速さで、飛び込んできて光るのです。
この小さい岩やちりを、宇宙塵といいますがこれも太陽のまわりをまわっているもので、やはり太陽系に属しています。
また、ごくまれに私たちが見ることのできるほうき星(彗星)もやはり、太陽系の一員です。
このように太陽・惑星・衛星・小惑星・ほうき星が集まって太陽系をつくっているのです。