恒星とは? 恒星までの距離と数とは? わかりやすく解説!

天文

恒星とは

オリオン座や、おおぐま座などのような星座をつくっている星は自分で光をだして輝いています。

これらの星を、恒星といいます。

恒星は、大きさ・重さなどすべて同じように大きいのですが太陽とは、くらべものにならないほど暗く見えるのは、ただ、遠くにあるためです。

実際には、太陽の何千倍も明るい星が、いくつもあります。


星の明るさ

星の明るさをあらわすには、一等星・二等星という言葉を使います。

昔ギリシアの天文学者ヒッパルコスは、恒星のうちいちばん明るい20個あまりの星を一等星としました。

そして、だんぜん暗くなるにしたがって二等星、三等星とし、肉限でやっと見えるいちばん暗い星を六等星と決めました。

いまでは、一等星は六等星の約100倍の明るさで一等級のぼれば、星の明るさが2.5倍ずつ明るくなることがわかっています。

肉眼で見えない星も、もちろんありますが望遠鏡を使えば、どんどん暗い星が見えてきます。

六等星の2.5倍暗い星を七等星、そのまた2.5倍暗い星を八等星と以下九、10等星と続きます。

また、一等星の2.5倍の明るいものは0等星で0等星より明るいものは、マイナスという言葉を使います。
0等星より2.5倍明るい星は、マイナス一等星、そのまた2.5倍明るい星は、マイナス二等星です。

金星はいちばん明るいときにマイナス四等で満月はマイナス12等、太陽はマイナス27等というすばらしい明るさです。

二等星の明るさは、だいたい100ワットの電球を11キロメートル遠ざけたときの明るさにあたります。



恒星までの距離

地球から、恒星までの距離は、非常に遠いのでその距離をあらわすのにキロメートルを使っていたのでは、たいへんな数字になります。

私たちにいちばん近い恒星である太陽でも地球から1.5億キロメートルもあります。
そこで、恒星の距離をあらわすには、観測したり計算したりするのに便利なように光年という単位を使っています。

光は、1秒間に、空間を30万キロメートル(地球の赤道を7まわり半伸ばした長さ)伝わります。

この光でも、太陽から地球に届くまでは、8分あまりかかります。
太陽に続いて近い恒星は、ケンタウルス座アルファ星、およびプロキシマ星です。
ここから地球まで光が届くのには、4年4か月かかります。

光が1年間に届く距離は、約10兆キロメートルで、これを1光年といいます。

この単位を使うと、夜空に見える恒星でいちばん近いのは4.3光年のところにあるといえます。

これは太陽までの距離の、約30万倍遠いことになります。
星座をつくっている星は、何十光年、何百光年のものがふつうです。

いま太陽までの距離は光で8分あまりかかると書きましたが地球圏外に飛び出す秒速10キロメートルのロケットでまっすぐに進むとすると、166日めに着きます。

時速200キロメートルの電気機関車というと地球上では、かなり速いものですが、秒速ではわずか56メートルで太陽までは、約3万日つまり、85年近くかかります。

ところがケンタウルス座の星ではこれの30万倍の時間がかかるわけですから秒速10キロメートルのロケットで約13万年、時速200キロメートルの電気機関車ではなんと2500万年もかかることになります。

恒星までの距離を測るには、地球の公転軌道の直径の長さを利用します。
太陽のまわりを動く地球が、右の図のアのところから半年経つとイの点。
つまり軌道の直径の両方のはしにたっすることになります。

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このいちばん離れた両点から見ると、同じ恒星でも、少し違った方向に見えます。

この2つの方向の違いの角度の半分を、視差といいます。
ア~イの長さは、地球・太陽間の距離の2倍の3億キロメートルでこの値と視差がわかれば、恒星の距離が計算されます。

視差の大きい恒星は近く、小さいものは遠くにあります。

恒星の数

私たちの目に見える六等星までの明るさの星は、全天でおよそ500個あります。
夜空に見えているのは、天球の上半分のものだけです。

雲やかすみのため、地平線近くで暗くかすんでいるものをのぞくと夜空に見えている星は、ふつう1000個くらいです。

しかし、街灯のある町の中では、六等星までは見えず見える星は、三等あるいは四等星までで、200~300個くらいしかおりません。

望遠鏡を使うと、もっと暗い星が見えます。
しかも暗い星ほど数が多く、とくに天の川一帯には暗い恒星がたくさん集まっています。

天の川は、私たちの宇宙の姿をしめすものです。
これは全体で1000億個の恒星の集まりです。

私たちが夜空にながめる星は、ほとんど、この天の川宇宙に属するものばかりです。




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