年のはじめ
昔は、ふつうどの暦でも、春分・夏至・秋分・冬至のように1年のうちでも、特別な日を目印として選んでそのころから新しい年がはじまるようになっていました。
私たちが使っている、暦の年のはじめももとは、冬至を目印にして、決められたものといわれています。
日本や中国の旧暦では立春(冬至と春分のちょうど真ん中の季節で新暦では2月4日ごろ)を年のはじめの目印と決めて毎年、そのころが正月1日になるようにしていました。
旧暦の日付けが新暦の日付よりも1か月ほど遅れているのは、このためです。
暦のいろいろ
太陽暦や太陰暦をもとにして、つけられた日付といっしょにその日その日の天文現象や、季節の催しなどをまとめて書いてある本のことを、ふつう、暦といっています。
この暦は、私たちが使っているカレンダーのように簡単なものもあれば天文台でつくっているもののように天体の動きを非常にくわしく書いたものもあります。
常用暦
人々の毎日の生活に便利なようにつくられている暦を常用暦といいます。
天体暦
太陽・月・惑星・恒星などの位置を年月日によって表にしたものでこれらの天体の運動や位置を調べるときに、なくてはならないものです。
航海暦
航海しているとき、航海者は天体の位置を観測して船の位置を知ります。
航海暦は、この天体観測に便利なようにつくられた、1つの天体暦です。
このほか、特別な目的のための暦が、いろいろあります。
農業に便利な農事暦、漁業に便利な漁業暦などが、それです。