月の表面はどうなっているの? わかりやすく解説!

天文

月の地形は、地球上にある天文台からの観測と月ロケットによる写真撮影によって、詳しい様子がわかってきました。

とくに、月の裏側は、これまで地球から見ることができなかったのですが月のまわりをぐるぐるまわって写真をとる月ロケット「ルナ=オービター」号のおかげで詳しくわかりました。

写真や図を見ながら、月の表面の地形を観察しましょう。
そのまえに、月世界での方角について説明しておきます。


月の東西南北

夕方、三日月が西の空にかかっているときには「危機の海」側が細く光っています。
そこで、天文学者は「危機の海」の方向を月の西側といいます。
反対に「嵐の大洋」の方向が東側ということになります。

ところが、私たちが月世界に行ったとすると朝、太陽の出てくるほうが東だといいたくなるでしょう。

しかし、太陽は「危機の海」の方角から出てくるので「危機の海」のほうが東、つまり天文学者の呼び方と正反対になります。

しかし、天文学者は「嵐の大洋」の方向を東と呼んでいますからここでも「嵐の大洋」のほうを東と呼ぶことにします。

南と北ははっきりしています。
「雲の海」のあるほうが南半球「雨の海」のあるほうが北半球です。

月面の緯度は、地球と同じように、赤道から来たと南へ90度まではかります。

経度のほうは、月の表側(地球に向いている側)の真ん中から東と西へはかっていきます。

ただし、天文学者のつくった月面地図は地球の地図とは違って、難局を上にしています。

これは望遠鏡で見ると像が逆さまになって、南が植えになるからです。
宇宙科学者のつくった地図は、北極を上にしています。



月の表面の暗い模様の部分を海といっています。
水こそありませんが、太平洋の底のように、低くて平らな地形をしています。

「雨の海」は、北半球にある大きくまるい形をした海で直径は約1200キロメートルあります。

「雨の海」のほかに「危機の海」や「晴れの海」など月の海には、まるい形をしたものが多いのですが「雲の海」のようにまるくない不規則な形のものもあります。

海の表面はなだらかですが、ところどころに低い丘陵があります。
高さはわずか200~300メートルですが、長く伸びています。

ルナ=オービター2号のとった「嵐の大洋」には、低い丘陵があります。
まるで、海の波の化石を見ているようです。

月の海は、昔、本当にどろどろの溶岩の海であったのかもしれません。
あちこちに、まるくなだらかなドームといわれる山が見えます。

山の頂上に穴のあいているもの、穴が大きくなって山というよりも、まるいくぼみのような地形も見えます。

この穴は、地下からガスの逃げ出したあとのようです。

レインジャー8号は、もっと近寄って「静かの海」の写真をとっています。
海の表面は一面に浅いくぼみでおおわれ大きいくぼみは、直径が約100メートルもあります。

1967年、月の土を採取する目的であげた、アメリカのサーベイヤー3号は自動土壌採取器でとった土を撮影しました。

いままで、月面は、厚いほこりの層におおわれていると考えられていましたが月の表面はかたまった状態であることがわかりました。

この土が、どうしてできたかは、まだはっきりわかりませんが太陽からの強い放射線などに叩かれて、火成岩である玄武岩のように焼けついたようにかたくなっていると考えられます。

このことは、黒褐色した土の色からも知ることができます。




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