大体の研究をするには、望遠鏡を使います。
望遠鏡は、そのしくみの上から、大きくわけて屈折型と反射型の2つにわかれます。
屈折型望遠鏡
望遠鏡の筒先に凸レンズをつけたもので、星からきた光は筒の後ろ側に集まり、像をむすびます。
この像が接眼レンズの焦点の内側にくるようにして天体の像を大きく拡大してみます。
また、この像のところにフィルムや写真かん板をおくと天体写真を撮ることができます。
天体望遠鏡のレンズは、色によって像がぼやける(色収差)ことをふせぐために、2枚レンズの組み合わせを使っています。
反射型望遠鏡
これは、凸レンズのかわりに、凹面鏡を使って像をつくりできた像を接眼レンズで拡大してみるものです。
凹面鏡の前にできた像は見ることができないのでもういちど反射させて観測しやすいところに導いてみます。
また、屈折型と同じく、接眼鏡でながめたりかん板をおいて写真を撮ったりします。
反射鏡というのは、まるいガラス板を凹面に磨いたもので表面ンは反射がよいようにメッキしてあります。
天体望遠鏡のはたらきは、おもに、天体の姿を拡大することもう1つは天体の光を集めることです。
金星・火星・土星などの惑星、あるいは月の表面上の細かい様子を調べるには、大きく拡大することが必要です。
このためには、焦点距離の長いレンズや、反射鏡を使います。
天体の位置や動きについて、小さな角度を測定するにも大きく拡大しなければなりません。
恒星からくる光は、とても暗いので、写真を撮ったり、スペクトルを調べたりするにはいちどにたくさんの光を集めることが必要です。
このためには、さしわたし(口径)の大きいレンズや反射鏡を使います。
望遠鏡に入ってくる星の光の量はレンズの面積に比例します。
人間の目のさしわたしは、7ミリほどですがたとえば、さしわたし7センチのレンズをつけた望遠鏡は肉眼よりも200倍の光を集めることができます。
電波望遠鏡
太陽は光や熱を放射していますが、電波も出しています。
これはラジオの電波よりは、ずっと短い波長のものでまたずっと力の弱いものです。
しかし、大きなアンテナと、性能のよい受信機を使って捕えることができます。
大型アンテナには、お椀型のものが多く世界でいちばん大きいものは、直径300メートルもあります。
これは、地面に固定したものですが光の望遠鏡のようにいろいろな方面に動かせる式のものでは直径91メートルが最大です。
これらは、どちらもアメリカにありますが日本には直径30メートルの可動式があります。
このアンテナは光の望遠鏡では対物レンズあるいは反射鏡にあたります。
室内におかれた受信機は写真のかん板あるいは光電管の役目をするものです。
これによって太陽ばかりではなく天の川・ガス星雲あるいはほかの宇宙、金星・木星などの惑星からくる電波も研究しています。
電波望遠鏡は、雨や曇りの日でも、観測できるのが大きな強みです。