火星とその衛星の特徴とは? わかりやすく解説!

火星というと火星人の住む天体がすぐ頭に浮かびます。
いったいどうして、火星に生物がいるなどといわれるのでしょう。

火星は、太陽から2億3000万キロメートルのところにおり、公転周期は687日です。

火星の1年は地球の1年の約2倍になります。
また火星には、地球と同じように春・夏・秋・冬の季節があります。

火星の1日は24時間37分で、地球の1日とほとんど同じです。
しかし、大きさは、直径が680キロメートルで、地球の半分しかありません。
また、重さも地球のたったの10分の1です。

火星の大気は、地球の大気の濃さの12分の1くらいしかないといわれています。
しかし、このうすい大気の中には、わずかながら水蒸気や酸素がふくまれているだろうといわれています。

このように火星は、地球と似たところがあるため生物が住んでいるかも知れないと、考えられるようになったのです。


火星の表面

大きな望遠鏡で火星の表面を調べると表面の大部分に茶色がかった赤い色で、その中に青黒い模様が見えます。

赤く見えるところは、砂漠と名づけられています。
赤い色はおそらく、鉄さびと同じものがあるためだろうと言われています。

おそらく、鉄さびと同じものがあるためただろうといわれています。

青黒いところは、季節とともに色がかわるのでなにか下等な植物のある地帯ではないかと考えられています。

また、北極と南極にあたる部分には、白く輝いたものが見えます。
これは極冠といって、小さな望遠鏡でも見ることができます。

極冠は、火星の季節のうつりかわりにしたがって大きくなったり小さくなったりします。
それで、これは雪のようなものだといわれていますが火星には大気の中の水分が少ないので、地球のようにたくさん雪が積もるわけではなく、せいぜい、霜ぐらいだろうと考えられます。

火星ロケットによる観測

1964年11月28日に打ち上げられたアメリカの火星ロケット、マリナー4号は予定の1965年7月14日火星から9000キロの距離まで接近し近接写真と、その電送に初の成功をおさめました。

これらの写真からわかったことは月面とよく似た環状山が多数あることで地上観測で想像もされないことでした。

また地上観測で論争のまとであった運河らしいものはうつっていませんし植物帯と考えられるものも確認できません。

マリナー4号が同時におこなった科学観測によれば火星の大気は地球の1~2パーセントで地上観測から考えられていた10パーセントという数字よりずっと薄いことがわかりました。

そして火星は、地球よりもむしろ月に似ています。

大接近

火星の観測に、いちばん都合のいい衝は、2年2か月ごとにやっています。

ところが火星の軌道は、かなり楕円の度合が強いので地球と火星の2つの軌道のあいだは、せまいところと、広いところがあります。

そのため、同じ衝といっても、非常に地球に近づくときとそれほどでないときとがあります。

地球に近づいて衝になるときは大接近とよばれ、15年か17年おきにやってきます。

近頃は、1971年、1988年が大接近のときです。
大接近のころには、世界中の火星観測家たちが、熱心に観測をします。



火星の衛星

火星には、2つの衛星があります。

1877年に、アメリカのホールが見つけたので「フォボス」「ダイモス」という名がつけられています。

みなさんは「ガリバー旅行記」を読んだことがありますか。
この中に、学者の国では、火星に2つの衛星があるのを発見しているということが書いてあります。

「ガリバー旅行記」がかかれたのは火星の衛星が発見されるより、だいぶ前のことです。

「フォボス」「ダイモス」という名前は、このお話の中に出てくる名前をとってそのままつけたのです。

この2つの衛星は、どちらも小さく直径はフォボスは12キロメートル、ダイモスは6キロメートルぐらいしかないだろうといわれています。

火星の上から眺めると、それぞれ地球から見た月の3分の1、10分の1くらいに見えます。

こんなに小さな衛星ですが、たいへんおもしろい動きかたをします。

まず、フォボスのほうは火星をひとまわりするのに、7時間半しかかかりません。ところが、火星の1日は、24時間37分もかかります。

火星の上に立っての衛星を見ると、ふつうの星と違って西から昇り、東に沈みます。

こういうことは、まえには火星にいかなければ見られないことだと思われていましたが、いまでは、私たちもこのような衛星を見ることができます。

人工衛星がそうです。

また、ダイモスのほうは、30時間18分で火星を一回りします。
火星の自転周期より少し遅いわけです。

いちど東の空に昇ったダイモスは、ゆっくりゆっくり西へ進み60時間もかかってやっと沈みます。

しかし、このあいだに、火星の上では、夜になったり、昼になったりします。
それにつれて、ダイモスは空に浮かんだまま、三日月になったり満月になったりして、2回ほど満ち欠けを繰り返します。




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