木星・土星とその衛星、天王星・海王星の特徴とは?

木星と土星

木星は直径14万キロメートルで地球の11倍もあり、惑星の中で、いちばん大きい星です。
土星は2番目で、直径12万キロメートル、地球の9倍です。

この大きさから考えると、重さは、地球の1000倍もありすですが案外軽く、木星は地球の318倍、土星は95倍しかありません。

比重はそれぞれ、1.3と0.7で、土星は水に浮くわけです。
太陽からの距離は、木星が約8億キロメートル、土星が約14億キロメートルです。
公転周期はたいへん長く、木星が12年、土星は29もかかります。

これにくらべて自転周期は、地球などによりずっと早く木星も土星も約10時間で1回転します。

このように、早く回っているためか、どちらも赤道の方向がふくらんでいて望遠鏡で見ると、ミカンのような形をしています。

木星や土星の表面には、赤道に平行な縞があって木星では、そのほか、いろいろな模様が見えます。
このような縞模様は、いつも定まっているわけではなき、どんどん形がかわっています。

これは、木星や土星の表面が、固い地面のようなものではなくそうとう厚い雲におおわれていて私たちはその雲は、アンモニアやメタンでできているといわれその下には液体になったアンモニア・氷・ドライアイスなどの層が厚く続いています。

そして中心部には、地球を作っているのと同じような金属や岩石の芯があると考えられます。


木星の衛星

木星には、12個の衛星があります。

このうち、ガリレオの発見した明るい4つの衛星は小さい望遠鏡でも観測することができます。

この4つの衛星は、木星の前を通った、うしろに隠れたり太陽の光がつくる、木星の影の中に入ったりして、おもしろい様子をしめします。

ほかの8つの衛星はどれも暗くて、大きな望遠鏡を使わないと観測できません。

土星の衛星と輪

土星には、11の衛星があります。
どれも暗いのですが、いちばん大きいチタンという名の衛星は割りあい小型の望遠鏡でも、見ることができます。

このチタンは、太陽系の衛星の中で、いちばん大きいものです。
直径が5000キロメートルもあって、惑星である水星よりも、いくらか大きいのです。

また、チタンには、わずかですが、大気のあることがわかりました。
土星を観測して、いちばん、目立つものは、有名な土星の輪です。

これもガリレオが、自分でつくった望遠鏡で最初に見つけました。

ところがガリレオは、これが輪であることに気付かず土星には耳がある、などと言っていました。
輪ということをはっきり確かめたのは、ホイヘンスという人でガリレオが望遠鏡で見てから、40年後のことです。

輪はごく薄いもので、地球がちょうど真横から輪を見る位置になると世界一の望遠鏡でも輪のあることが、わからなくなるほどです。

また、輪のうしろに星がすけて見えることがあります。
それで、この輪は、無数の細かい氷が集まってできているのだと考えられています。

このうすい平らな輪は、土星からの距離によって3つの部分にわかれ、星のまわりをまわっています。

土星の輪は地球から見ると位置によって、幅が広く見えたり、せまく見えたりします。



天王星・海王星・めい王星

水星から土星までの5つの惑星は、大昔から知られていましたが天王星・海王星・めい王星の3つは、ずっとあとになってから、発見されたものです。

天王星

天上星は1781年、イギリスのハーシェルが発見しました。

この星は、毎夜その位置がかわり、はじめは、ほうか星かとも思われました。
ところが、その軌道を計算してみたところこれは土星より外側をまわる、惑星であることがわかったのです。

天王星は、太陽からの距離が、約29億キロメートルで土星の2倍の遠さです。
公転周期は84年、自転周期は、わずか10時間50分です。
木星のように、ひしゃげた形で、直径は、4万7600キロメートルです。

天王星の表面も、木星と同じように、やはり、厚い雲におおわれています。
衛星は5つ発見されています。

海王星

天王星が発見されてから数十年後のことです。

天文学者たちは、天王星が、いままでの計算通りの道筋を通っていないことを発見しました。

そして天王星は、その外側にある惑星にひっぱられているのだと考えました。
この天王星の動きから考えて、新しい惑星がどこにあるかを計算したのが、フランスのルベリエとイギリスのアダムスです。

1846年、ふたりの計算した通りのところに、惑星が発見されました。
これが海王星です。

この発見は、さきに理屈で考えられて、その理屈通りに発見されたことで有名です。

海王星は、太陽から45億キロメートル離れていて軌道を一回りするのに、166年もかかります.発見されてからいままで、100年あまりしか経っていないので、また一回りがすんでいないわけです。

直法は約4万4600キロメートルで、2つの衛星があります。




火星とその衛星の特徴とは? わかりやすく解説!

火星というと火星人の住む天体がすぐ頭に浮かびます。
いったいどうして、火星に生物がいるなどといわれるのでしょう。

火星は、太陽から2億3000万キロメートルのところにおり、公転周期は687日です。

火星の1年は地球の1年の約2倍になります。
また火星には、地球と同じように春・夏・秋・冬の季節があります。

火星の1日は24時間37分で、地球の1日とほとんど同じです。
しかし、大きさは、直径が680キロメートルで、地球の半分しかありません。
また、重さも地球のたったの10分の1です。

火星の大気は、地球の大気の濃さの12分の1くらいしかないといわれています。
しかし、このうすい大気の中には、わずかながら水蒸気や酸素がふくまれているだろうといわれています。

このように火星は、地球と似たところがあるため生物が住んでいるかも知れないと、考えられるようになったのです。


火星の表面

大きな望遠鏡で火星の表面を調べると表面の大部分に茶色がかった赤い色で、その中に青黒い模様が見えます。

赤く見えるところは、砂漠と名づけられています。
赤い色はおそらく、鉄さびと同じものがあるためだろうと言われています。

おそらく、鉄さびと同じものがあるためただろうといわれています。

青黒いところは、季節とともに色がかわるのでなにか下等な植物のある地帯ではないかと考えられています。

また、北極と南極にあたる部分には、白く輝いたものが見えます。
これは極冠といって、小さな望遠鏡でも見ることができます。

極冠は、火星の季節のうつりかわりにしたがって大きくなったり小さくなったりします。
それで、これは雪のようなものだといわれていますが火星には大気の中の水分が少ないので、地球のようにたくさん雪が積もるわけではなく、せいぜい、霜ぐらいだろうと考えられます。

火星ロケットによる観測

1964年11月28日に打ち上げられたアメリカの火星ロケット、マリナー4号は予定の1965年7月14日火星から9000キロの距離まで接近し近接写真と、その電送に初の成功をおさめました。

これらの写真からわかったことは月面とよく似た環状山が多数あることで地上観測で想像もされないことでした。

また地上観測で論争のまとであった運河らしいものはうつっていませんし植物帯と考えられるものも確認できません。

マリナー4号が同時におこなった科学観測によれば火星の大気は地球の1~2パーセントで地上観測から考えられていた10パーセントという数字よりずっと薄いことがわかりました。

そして火星は、地球よりもむしろ月に似ています。

大接近

火星の観測に、いちばん都合のいい衝は、2年2か月ごとにやっています。

ところが火星の軌道は、かなり楕円の度合が強いので地球と火星の2つの軌道のあいだは、せまいところと、広いところがあります。

そのため、同じ衝といっても、非常に地球に近づくときとそれほどでないときとがあります。

地球に近づいて衝になるときは大接近とよばれ、15年か17年おきにやってきます。

近頃は、1971年、1988年が大接近のときです。
大接近のころには、世界中の火星観測家たちが、熱心に観測をします。



火星の衛星

火星には、2つの衛星があります。

1877年に、アメリカのホールが見つけたので「フォボス」「ダイモス」という名がつけられています。

みなさんは「ガリバー旅行記」を読んだことがありますか。
この中に、学者の国では、火星に2つの衛星があるのを発見しているということが書いてあります。

「ガリバー旅行記」がかかれたのは火星の衛星が発見されるより、だいぶ前のことです。

「フォボス」「ダイモス」という名前は、このお話の中に出てくる名前をとってそのままつけたのです。

この2つの衛星は、どちらも小さく直径はフォボスは12キロメートル、ダイモスは6キロメートルぐらいしかないだろうといわれています。

火星の上から眺めると、それぞれ地球から見た月の3分の1、10分の1くらいに見えます。

こんなに小さな衛星ですが、たいへんおもしろい動きかたをします。

まず、フォボスのほうは火星をひとまわりするのに、7時間半しかかかりません。ところが、火星の1日は、24時間37分もかかります。

火星の上に立っての衛星を見ると、ふつうの星と違って西から昇り、東に沈みます。

こういうことは、まえには火星にいかなければ見られないことだと思われていましたが、いまでは、私たちもこのような衛星を見ることができます。

人工衛星がそうです。

また、ダイモスのほうは、30時間18分で火星を一回りします。
火星の自転周期より少し遅いわけです。

いちど東の空に昇ったダイモスは、ゆっくりゆっくり西へ進み60時間もかかってやっと沈みます。

しかし、このあいだに、火星の上では、夜になったり、昼になったりします。
それにつれて、ダイモスは空に浮かんだまま、三日月になったり満月になったりして、2回ほど満ち欠けを繰り返します。




衛星とは?水星と金星の特徴とは? わかりやすく解説!

衛星

地球の衛星である月は別として、いちばん、はじめに発見された衛星は水星の明るい4つの衛星です。

1610年、はじめて望遠鏡を空に向けた、ガリレオが見つけました。
ガリレオはこれを見て太陽系の模型があるといったそうです。

その後、望遠鏡が改良されるにつれて、つぎつぎと発見されいま知られている木星の衛星に、全乱で12個もあります。

衛星の中には、惑星である水星よりも、大きいものもあります。
衛星も自分では光らずに、太陽の光に照らされて輝いています。



水星

水星は、たいへん見つけにくい惑星です。

軌道が太陽にいちばん近いため、いつも太陽の近くにくっついていて太陽の明るさに邪魔され見えにくいからです。

水星が見えやすいのは、最大離角のころです。
このとき水星は、ときによって違いますが、太陽の西か東に18度~28度離れています。

東に大きく離れているとき(東方最大離角のあたり)は夕方、日が沈んで、星が見えはじめたころ、西の地平線を見ると水星が輝いています。

まもなく水星は、太陽の後を追って沈みます。

西には離れているときは日の出前の空が明るくなりかけたころ東の地平線にあらわれます。

最大離角のときでも、見やすい場合と、そうでない場合とがあります。
東方最大離角なら、4月に起こる場合が、もっとも見やすいのです。

この表に載っている日の前、1週間ぐらいのあいだが見ごろです。

そのとき、夕方西の空を探してごらんなさい。
普段は、天文学者でも見つけにくい、水星を見つけることができるでしょう。

水星の直径は4870キロメートルで、地球の約5分の2にあたります。
公転周期は88で、太陽からの距離は、約600万キロメートルです。

水星を望遠鏡で見ても、はっきりした模様はなにも見えません。

そのため、自転周期を調べることが難しくていつも同じ面を太陽のほうに向けているのだろうと考えられていました。

ところが、最近おこなわれたレーダー観測(水生に向けて電波を発射して、跳ね返ってきた電波を調べる)によると自転周期は59日です。

水星には地球のような大気がまったくないので雨や風はなく、生物の住まない死の世界です。



金星

金星は、水星と同じ内惑星ですが太陽といちばん離れているときの角度は46度もあり明るいので、観測しやすい星です。

太陽の東側に来たときは、宵の明星となって、西の空に輝きます。

このようなとき、一番星は、たいてい金星です。
太陽の西側にあるときは、明けの明星となって東の空に昇ります。

金星は、いちばん明るいとき、マイナス4・3等級にまでなり昼間でも、肉眼で見えることがあります。

このときの金星は望遠鏡で見ると、美しい三日月の形にかけています。

金星と地球は、大きさが似ています。
直径は1万2000キロメートルで、地球の25分の24、重さは5分の4です。

太陽からの距離は、1億1000万キロメートルです。

公転周期は225日ですが自転周期はそれよりも長い243日で公転とは反対の向きにまわっています。

1967年10月18日、ソ連の惑星ロケット「金星4号」は金星の表面に着陸に成功しました。

このロケットの観測によると、金星の大気は大部分が二酸化炭素で、表面の温度は280度もあります。

まるで、砂漠のように乾いていて強い風と砂ぼこりの嵐が吹き荒れていると考えられます。
酸素も少なく、温度が高い金星には、生物は生きられないでしょう。




太陽系の星たちの軌道とは? わかりやすく解説!

惑星の軌道

太陽の周りをまわる惑星の通り道は、まるでレールでもひいてあるようにきちんと決まっています。

もちろん実際には、レールもなにもあるわけではありません。
この惑星の通り道は、軌道とよばれます。

衛星が惑星のまわりをまわる通り道も決まっていて、やはり軌道とよばれます。


この惑星の軌道は、円にごく近い楕円を描いています。
みなさんは楕円の書き方を知っていますか。

机に紙を置いて、その上に瓶を2本たてます。
糸をまるく輪に結んで、2本の瓶にひっかけます。

つぎに、鉛筆を糸にかけて、瓶とひっぱりながら動かすと円を押しつぶしたような形が書けます。

糸の長さは同じにしておいて、2本のはりの間隔を広げると細長い楕円がせばめると円に近い楕円が書けます。

はりをたてた2つの点を、焦点といいます。太陽は焦点の1つにあります。

地球の軌道は、直径10センチの円を、上下0.014ミリ縮めたのと同じ形をしています。
こうなると、もう円とほとんど見分けがつかない楕円です。

惑星が太陽をまわる方向は、みんな同じです。
仮に、地球の北極の、ずっと上のほうから、見下ろしたとすると時計の針と反対の方向にまわっています。

惑星の軌道は、どれくらいの大きさなのでしょうか。
私たちの住んでいる地球は、直径が1万2800キロメートルもある人きな球ですがこれを1ミリに縮めてみたとしましょう。

すると、太陽から地球までは12メートルいちばん内側の水星は、太陽から4.5メートルのところをまわりいちばん外側のめい王星は、460メートルも離れたところを、まわっていることになります。

衛星の軌道

衛星が、惑星のまわりをまわる軌道も、やはり楕円です。
この楕円も、たいていは円に近いのですが、なかには、うんと細長いのもあります。

また、木星・土星・海王星の衛星の中にはほかの衛星と反対の方向(北から見下ろして、時計の針と同じ方向)にまわっているものもあります。

ほうき星の軌道

惑星と違って、ほうき星の軌道は、非常に細長い楕円です。

ほうき星の種類によっては、その楕円が太陽をまわって木星の軌道にまで届いているものやさらに、海王星の軌道にまで届いているものなど、いろいろあります。




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