風の吹くわけ
風は、二地点間で気圧の差があるときに気圧の高いほうから、低いほうへ吹きます。
風には、高気圧や低気圧のように、かなり広い地域のあいだで生じる風もあれば陸風・海風のように温度の違いで生じる気圧の差が原因となって吹く風もあります。
気圧配置と風
風が強く吹くか、弱く吹くかは、二地点間の気圧の差と距離によって違ってきます。
二地点間の気圧の差を、その距離で割ったものを気圧傾度といい気圧傾度が大きいところでは、風は強く吹いています。
風は、北半球では、高圧部から低圧部に向かって、低圧部を左に見るように吹きます。
風向と等圧線との角度は、陸上では30~40度、海上では20~30度傾いて吹いています。
しかし、陸上では地形の影響によって、等圧線とほとんど直角になっていることもあります。
温度の違いによる風
海岸地方で、昼間に海から陸に向かって吹く海風や夜間に陸から海に向かって吹く陸風は温度の違いによって気圧に差が生じて吹く風です。
上の図のように、Aの空気が温まると、膨張するので軽くなり上空では気圧の低いDに向かう風が生じます。
また、Bの上空に空気が流れこむと、空気の量が増えるのでBの気圧はAよりも高くなります。
そこで地上では、BからAへ向かう風が生じます。
大気の大循環
地表が、太陽からうける熱は赤道付近で最も大きく、緯度が高くなるにつれて小さくなります。
このため、赤道付近には低圧部が、極ふきんには高圧部ができます。
しかし、地球上の全てのところで。極から赤道に風が吹いているわけではありません。
それは、地球が球形であり、自転しているために、緯度が30度付近に高圧帯ができています。
この高圧帯から、赤道に向かう貿易風と、極に向かう偏西風とが噴き出しています。
このように30度付近に高圧帯ができるのは地球の表面積は緯度が高くなるほどせまくなるため、極に向かう上空の風は30度近くの上空までくると、それより先には進みにくくなり、風の吹き溜まりになっています。
このため、高圧帯ができると考えられています。
ジェット気流
中緯度地方の約12キロメートルの上空では、極地方と赤道地方からくる温度の違う2つの空気が出会うため、非常に強い西風が帯のように地球をとりまいています。
これをジェット気流といいます。