ピラミッドの大きさ
エジプトのカイロには、いまでも大きなピラミッドが残っています。
これらは5000年も昔に建てられたものです。
いちばん大きい、ピラミッドは高さが138メートルで使った石灰石は575万卜ンもあるものと計算されています。
これはニューヨークにあるエンパイアステート=ビルディングの15倍の重さです。
王様とピラミッド
ピラミッドは、エジプトの王様の墓です。
エジプトでは、王様は、神様と同じに考えられていました。
ですから、工様の命令には、嫌でも従わなければなりませんでした。
この大きなピラミッドをつくるために何百万かのエジプト人が汗を流してはたらいたのです。
ジグラッド
メソポタミアも、エジプトと同じでした。
ここでは、神様をまつる大きな神殿がつくられました。この神殿がジグラッドです。
エジプトとメソポタミアの計算術
エジプト人やメソポタミア人は、神様につかえる王様に税金をおさめましたが
それはお金ではなく、牛・羊・小麦などでした。
神官たちは、それらの種類と数や量とを覚えておかなければなりませんでした。
そこで彼らは、何かの上に印をつけておいて心覚えにし簡単な計算術を発明しました。
また、そういうものを測るため、ものさしや竿秤などを発明しました。
こうして古代人は、ものの量や土地の面積をはかったり暦をつくったりするために、計算術を考えだしました。
彼らは、てこやころのような簡単な道具だけでピラミッドやジグラットをつくりあげたのです。
しかし、どんな方法で、こんなに大きなものをつくったのかはよくわかっていません。
でも、エジプト人やメソポタミア人は、この計算術を利用してそういう大きな建物を、たいへん正確にたてました。
エジプトには、世界でいちばん古い、算数の本が残っています。
また、メソポタミアにも、いろいろの計算をした記録があります。
中には、今の高等学校で教えるような難しい問題を取り上げたものもあります。
1時間が60分、1分が60秒という、60をもとにした数え方はメソポタミア人が発明したものです。
石のような文明
エジプトやメソポタミアの文明は、非常に栄えました。
しかし、王様の命令で政治がおこなわれたので理屈に合わないことでも、正しいとされることがありました。
また、王様の命令で、一度決められたことは、かえることができませんでした。
このような国には、科学の芽生えがあっても、すこやかに育ちません。
エジプトやメソポタミアの文明は、融通の効かない発展の見込みがない、石のようにこちこちの文明でした。