獣の縄張り
イヌをつれて歩くと、よく電柱などに小便をしますが、あれは、自分の縄張りの目印としているのです。
もし、ほかのイヌの小便があると、その上に自分のをかけて臭いを消していきます。
シカは、木の枝に頭の一部からでる汁をつけて臭いを残し縄張りの目印にするそうです。
クマも、木に背中をこすりつけたり爪で幹に傷をつけたりして縄張りの目印にします。
鳥の縄張り
小鳥の類では生殖時期などに縄張りをつくります。
モズやヨシキリ・コマドリなどは縄張りをつくることが知られています。
これらの鳥のおすは、まず自分の縄張りをつくり、そのなかに、ほかのおすが入ってくると鳴き合わせをします。
激しいときには、つつきあいをすることもあり勝ったほうがその場所に住むことになります。
魚の縄張り
魚のうちでアユの縄張り争いは、とくに有名です。
海からあがったアユは、川の上流にのぼって、ミズゴケを食べていますが、によいミズゴケがはえているところに住みついたアユは、そこを自分の領域とします。
そして、あとからきたアユが、そこに入ろうとすると激しく挑んできて、あとからきたアユを追い払ってしまいます。
昆虫の縄張り
池の表面をわたるアメンボは、だいたい同じ場所をまわっていて、ほかのものが入ってくると、追い駆けることがあります。
これは、アメンボが、縄張りをもっているためです。
また、トンボやクマバチのおすなども、一定の場所を飛んでいたり、じっと1か所に止まっていたりしていることがあります。
このようなときに、ほかのおすがくると、それを追い駆けて、追い払ってしまいます。
これも縄張り争いなのです。