小鳥の飼いかた
飼う小鳥には、いろいろな種類があります。
ローラカナリアのように声を楽しむもの、インコのように体の美しいものオウム・キュウカンチョウなどのようにものまねさせるものジュウシマツ・セキセイインコ・カナリアのように増やして楽しむものなどさまざまですが、どれもふつうは鳥かごの中で飼います。
えさ
ベニスズメ・コキソチョウ・ジュウシマツ・コウカンチョウ・カナリア・オカメインコ・セキセイインコなどは玄米や米ぬかの粉、青菜、貝殻の粉をあたえて飼います。
また水をよく飲みますから、水をかかさないようにします。
キュウカンチョウ・ウグイス・メジロなどはすりえ鳥と言い、ぬか・米の粉・魚粉・すり菜などを、のりぐらいの硬さにすりまぜてあたえます。
小鳥は、水浴びをする習わしがありますから、さしわたし6センチ、深さ3センチ以上の入れ物に、きれいな水を入れてやります。
住まい
ふだんは鳥かごを使いますが巣匹(子鳥をとること)をするには庭こを使います。
大きさは鳥の大きさによりますが、大きめのものがよいようです。
底の引き出しには、川砂と新聞紙を入れてやります。
巣は、いつもきれいにし、新しい空気と日光が入るようにします。
また、暑いとき涼しいところ寒いときはあたたかいところに、おいてやります。
増やしかた
ジュウシマツやセキセイインコは、いつでも巣匹ができますがカナリアやブンチョウは、春と秋にしか、たまごを生みません。
巣匹をするようになったら、ゆでたまごの黄身を食べさせると早くたまごを生みます。
庭こにおすとめすを入れ、底に新聞紙を細く切ったものや細い木の根を入れると、それを使って巣をつくります。
たまごを生み終わると親鳥はおよそ十数日間それをあたためて、ひなをかえします。
このころは、親鳥を驚かせないように、注意しなければなりません。
ふ化したひなは、ほぼ一か月ぐらいで、親からはなせるようになります。
ニワトリの飼いかた
ニワトリは、たまごや肉など人間の食物となる大切な動物です。
いろいろな種類がありますが、おもなものは白色レグホンとプリマスロックなどです。
これらは、たいへん多くのたまごを生みます。
増やしかた
雄鶏といっしょに飼っている、雌鶏が生んだたまごを、種たまごと言います。
むかしは、農家でこの種たまごを、雌鶏にあたためさせて、ひなをかえしましたが、いまではふ卵器を使って、いちどに何万個ものたまごをふ化させています。
ひなの育てかた
ふつう、ふ卵場でひなを買ってきて、育てます。
ひなは、ふ化してから2日ぐらいは、えさをやる必要がありません。
ふ化したばかりのひなは、育すう器に入れ、うす暗くして休ませます。
育すう器の大きさは、ひな20羽に対して、0.5平方メートルは必要です。
ふつう、長さ1メートル、はば50センチ、深さ20~25センチぐらいの箱を3分の1のところで二室にしきり、そのさかいは自由に出入りできるようにします。
せまいほうの中は、電球や湯たんぽなどで40度ぐらいにあたためます。
広いほうは、運動場です。
箱の底は、板よりも、網のめの大きさが1.5センチほどの金網にしたほうが、衛生的です。
その上にむしろをしきます。
ひなが大きくなったら、だんだん、広い場所で遊べるようにします。
えさ
ひなが、ほかのひなの目や足をつつくようになったら水や、ゆでたまごの黄身を砕いたものをあたえます。
そのあとは、細かく砕いた麦・米・アワや細かく刻んだ野菜をやります。
回数は1日5、6回で、3か月ほどしたら、3回にします。
ひなが大きくなるにつれて量を増やします。
また、飲み水は毎日あたえます。
最近は、適当に配合されたえさが、えさ屋でうっていますから、
それを利用することもできます。
配合飼料を使うときは、ひな用、中びな用、たまごをとる親鳥用、肉にする親鳥用などで違いますから、よく確かめてあたえます。
住まい
小屋は、日あたりと風通しがよく乾いたところにつくり雨が入らないようにします。
ふつう、親鳥20羽で、3平方メートルの広さが必要です。
数が少ないときは、かんたんな小屋でも構いません。
とまり木は、床から70~80センチのところにつくります。
また、えさ箱・給水箱・産卵箱を用意します。
最近、養鶏場などでは、おりやかごに1羽ずつ入れて、たくさん飼うバタリー式養鶏やケージ式養鶏がさかんです。
病気と害虫
ニワトリは、よく病気にかかります。
とくに、ひなや若鳥は伝染病にかかりやすく、ひなが白い下痢便をするひなはくりや若鳥が緑色の下痢便をして肝臓がはれる白血病は治りませんから、早く殺して伝染をふせぎます。
ほかに、ひなや若鳥のかかる病気としてはコクシジウム症やニューカッスル病などがあります。
コクシジウム症には治療薬、ニューカッスル病にはアクチンを用います。
また、ニワトリには、カイチュウやワクモ(ダユの一種)が寄生します。
カイチュウは、1年に2回ぐらい、駆除薬をあたえてふせぎます。
ワクモは、小屋を清潔にし20パーセントのマラソン乳剤を200倍にうすめて柱やとまり木の割れ目などにまいて退治します。