水酸化カルシウムの製法・性質・用途とは? わかりやすく解説!

酸・塩基

水酸化カルシウムの製法

水酸化カルシウムは、石灰石を原料としてつくります。
石灰石は天然に産出する炭酸カルシウムで、これを焼くと二酸化炭素にをだしてつぎの①式のように酸化カルシウムになります。


生石灰ともよばれる白色のかたまりです。

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酸化カルシウムの固まりに水をかけると熱をだしてこなごなにくずれ上の②式のように変化して水酸化カルシウムができます。

この変化を消化といい、水酸化カルシウムを消石灰ともいいます。

水酸化カルシウムの性質

水酸化カルシウムは、水に溶ける量が非常に少なくふつうの温度では、約0.2パーセントしか溶けません。

そのため、塩基性が非常に弱いのです。

水酸化カルシウムを水に溶かした溶液を石灰水といいます。
石灰水に、さらに水酸化カルシウムをまぜると白くにごって、牛乳状になります。

これを石灰乳といいます。石灰水は塩基性が弱く酸の中和などの化学反応に使われることがあります。



石灰水に、二酸化炭素を通すと、だんだん白くにごってきます。
これは、水酸化カルシウムと二酸化炭素が作用して、つぎの①式のように、水に溶けない炭酸カルシウムの細かい結晶ができたからです。

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この反応は、二酸化炭素の検出に使われています。

水酸化カルシウムがすべて炭酸カルシウムにかわっても二酸化炭素を通し続けると、炭酸カルシウムが溶けて再びすんだ溶液になります。

これは余分な二酸化炭素が水に溶けて、炭酸ができ②式のように炭酸カルシウムに作用して、水に溶けやすい炭酸水素カルシウムをつくるからです。

水酸化カルシウムの用途

水酸化カルシウムは、固体のままでも、空気中の二酸化炭素を吸って固くなる性質かわります。

その性質を利用して、しっくい・モルタルなどに使われています。
水酸化カルシウムは、塩基としては非常に値段が安いので工業原料として使われるほか皮をなめすときや消毒用、肥料にまぜて使うなど広い用途があります。



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