カリウム塩の製法・性質・用途とは? わかりやすく解説!

塩のでき方

カリウム塩はナトリウム塩とならんで、化学工業の原料として、非常に重要な塩です。
カリウム塩には、炭酸カリウム・硝酸バリウム・塩化カリウムなど、いろいろな種類があります。

ここでは、これらのカリウム塩のうち、おもなものについて調べてみましょう。


カリウム塩の製法

カリウム塩のおもな原料は、天然にできる岩塩にふくまれている塩化カリウムです。

この塩化カリウムを原料として水酸化カリウムや炭酸カリウムがつくられ水酸化カリウムからは、さらにいろいろなカリウムがつくられます。

また、塩化カリウムと硝酸ナトリウムの複分解によって、硝酸カリウムがつくられ塩化カリウムの電気分解によって、塩素酸カリウムにや過塩素酸カリウムなどをつくることができます。

カリウム塩の性質

カリウム塩は水に溶けやすいものが多くきれいな結晶をつくる性質があります。
塩化カリウムは、透明な結晶で、ふつうの温度では、水に水の重さの3分の1の重さだけ溶けます。

また、化学的な性質は塩化ナトリウム(食塩)によく似ています。
硝酸カリウムは、白色の結晶で、水に溶ける量は温度によって非常に違い、水溶液は中性です。

高温に熱すると溶けて、亜硝酸カリウムになり酸素を発生します。

硝酸カリウムに木炭粉などをまぜたものは、ちょっとした衝撃でも
爆発する危険がありますが硝酸カリウムだけでは、その危険はありません。

塩素酸カリウムは、つやのある無色の結晶です。
水に溶けにくく分子中に酸素をわりあい多くふくんでいるので非常に強い酸化力があります。

そして、木炭・イオウ・リンなどとまぜたものは熱をくわえたり、衝撃を与えたりすると爆発します。

過塩素酸カリウムも、塩素酸カリウムに似た化学的性質をもっています。

カリウム塩の用途

カリウム塩は、カリ肥料として重要です。
植物にはカリウムがふくまれていますが、これを燃やすとカリ分は炭酸カリウムとなって、灰の中に残ります。

畑に灰をまくのは、この炭酸カリウムを肥料として利用するためです。

カリ肥料としてとくに大切なのは岩塩からとれる塩化カリウムです。
日本では、岩塩がとれないので、そのほとんどを輸入しています。

硝酸カリウムは硝石ともいい、粗製品は、カリ肥料として使われます。
木炭粉などを混ぜると激しく燃えるようになる性質を利用して黒色火薬の製造に使われます。

同じように、塩素酸カリウムはマッチの原料に過塩素酸カリウムは火薬の原料に使われています。

炭酸カリウムは、カリウム化合物を製造する原料として使われます。
そのほかカリガラスの製造やセッケンの製造に使われ、また写真の現像液の一部や医薬品として使われています。



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