ろうそくの燃え方とは? ロウソクの炎のしくみとは?

ふつう、物質が光と熱をだしながら燃えている状態を火といいます。
気体が燃えているときはとくに、炎といいます。 


石炭などが燃えているところを見ると炎がでていますが、この炎のもとのところにも石炭の火があります。

私たちがよく見る木炭やたき木などの火は炭素の火です。
しかし、固体のままで燃えるのは炭素ばかりではありません。

鉄を繊維にしたスチールウールはマッチの火でも燃えます。
これが小さいながら固体のままで燃えている鉄の火です。

そのほかの金属の粉もときには小さな火になって燃えることがあります。

燃える気体が空気中にふきでて、それに火がついたものが炎です。

気体が燃えて炎ができることは家庭で使う都市ガスやプロパンガス・天然ガスなどで、よくわかるでしょう。

ロウソクなどの固体が燃えるときにも炎がでますが、これはロウが溶けて気体となりそれが燃えてできるものです。

また、マッチの軸に火をつけると燃えかかった木の部分から、思いがけない方向に炎がのびることがあります。

これは、軸から燃える気体がふきでるからです。
このように、固体が燃えて炎をだすときはその固体から燃える気体がでてそれに火がついて炎ができるのです。

液体が燃えるときも、その液体が蒸発して気体となりそれに火がついて炎がでるのです。



ロウソクの燃え方

燃えているロウソクを見るとまず、芯のまわりに溶けたロウの池ができています。

この溶けた口ウを観察しているとだんだんと芯を這い上がっていくことがわかります。

この口ウの上に、マッチの燃えかすの小さな炭の粉をうかせてみると、溶けたロウの動きがよくわかります。

芯を這い上がったロウはそこで気体となり、芯をとりまいて炎をつくっています。

ロウソクの炎を吹き消すと芯から、しばらくのあいだ白い煙があがります。

これは、ロウの蒸気が冷えてまた、ロウの固体の小さな粒になったものです。

ロウソクの炎の仕組み

ロウソクの炎には、明るい部分と暗い部分とがあります。

芯に近いところは、光がでていません。
この部分を炎心といいます。

その外側には明るく光ったさや形の部分かあります。
これは内炎といいます。

さらにその外側には、ちょっと見にくい薄暗い光のさや形の部分があります。

これは外炎といいます。

外炎はロウソクの芯に食塩などをつけて燃やすと見やすくなります。

炎を、幻灯機の光などで白い紙にうつしてみると、炎の観察がしやすくなります。

このとき、いちばん外側に大きな炎のような影がうつって見えます。
これは、外炎の部分です。

このようにしてうつされた外炎は一種のかげろうで炎の周りに温度の高い気体が立ちのぼっているのです。



気体燃料とは? 天然ガス・石炭ガス・発生炉ガス・木炭ガスとは?

私たちは、寒いときや料理をするときなど物を燃やして温まったり、飲物や食物を熱くしたりしています。 

このとき、熱をとるため燃やすのに必要なものが燃料です。


燃料としては、よく炭素や炭素の化合物が使われます。
これは、炭素と酸素が化合するときに多量の熱をだすからです。

例えば、炭素12グラムと酸素32グラムが化合すると二酸化炭素44グラムができますが同時にこのとき約94キロカロリーの熱をだします。

1カロリーというのは、水で1グラムを14.5℃から15.5℃にするのに必要な熱の量です。

また、水素と酸素が化合するときにも熱が発生します。

このように、燃料には、酸化するときに多くの熱をだすものが利用されます。

燃料をその状態で分けると気体燃料・液体燃料・固体燃料の3つに分けることができます。

気体燃料

気体燃料は、燃える気体を燃料として使うもので管で配送でき、燃えたあとに固体のかすが残らないことがよい点です。

天然ガス

天然ガスには、いろいろな種類のものがありますがどれも、メタンという炭素と水素の化合物が主な成分になっています。

天然ガスは、新潟県だと石油のでる地方や千葉県などに、盛んにでています。

これらの地方では、天然ガスを管で導いて家庭で使ったりまた、ボンベにつめて遠い地方に送ったりしています。

石炭ガス

天然ガスは、でる地方がかぎられまた、量もそう多くはないのでふつう使われる気体の燃料は人工のものです。

その一つに石炭ガスがあります。

石炭を燃やすと、炎をあげて燃えますがこれは、熱せられた石炭から燃える気体がでるためです。

それで、石炭を蒸し焼きにするとこの燃える気体を集めることかできます。

これが石炭ガスで、主にメタンと水素などがまざったものです。

私たもの家庭で使う都市ガスは主にこの石炭カスに、天然ガスやオイルガスを混ぜたものです。

石炭ガスをとったあとには炭素を主成分とする固体が残ります。

これは、コークスとよばれる固体燃料です。



発生炉ガス

コークスを燃やすと、火の固まりになって燃えますがコークスの量を多くして下のほうから空気を送り込み強い火で燃やすと、二酸化炭素が窒素などと混ざって発生します。

これが発生炉ガスとよばれる気体燃料です。
このガスは、工場などで簡単につくれますが最近はほとんど製造しません。

木炭ガス

コークスのかわりに、木炭をたくさん詰めこんで下から空気を送りながら燃やすとやはり二酸化炭素と窒素の混ざったガスがでてきます。

これは、木炭ガスとよばれ第二次大戦中に、日本で石油が不足したとき自動車の燃料として使われたことがありましたが、今では使われていません。

水性ガス

コークスから発生炉ガスをつくる場合、コークスの温度が1000℃以上になったときに高温の水蒸気を吹き込むとコークスの炭素と水蒸気が化合して一酸化炭素や水素のような、燃える気体がたくさんできます。

この混合気体を水性ガスといいます。

水性ガスは、燃料としても使われますが水素をつくるときの原料にもなります。

プロパンガス

原油を蒸留したり、分解するときなどに液化しやすいもえる気体ができます。

この気体の主成分は、プロパンという炭素と水素の化合物(炭化水素)です。

この気体がプロパンガスで、自動車の燃料や家庭の台所の燃料として、ボンベに詰めて使われています。




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