合成繊維の性質とは? わかりやすく解説!

合成繊維は、繊維をつくっている長い分子を合成したものです。
レーヨン(再生繊維)やアセテート(半合成繊維)の原料はセルロースのようにすでに天然の長い分子としてできあかっているものでこれをいちど溶かして、繊維の形にしたり、あるいは性質をかえるために酢酸をくっつけたりしたものです。

ところが、合成繊維は、石油・天然ガスなどから繊維を形づくるものを合成しておき、それを一列につないで天然のセルロースのように、長い分子にしたものです。


合成繊維の性質

引っぱりの強さが非常に大きく水にぬれても、その強さはほとんどかわりません。
洗濯もたやすく、ワイシャツなどは、夜洗っておけばつぎの日の朝には乾いていてアイロンをかける必要もありません。

また繊維として大切な折り曲げに耐える強さ(屈曲強度)摩擦に耐える強さ(摩擦強度)も、非常にすぐれています。

このほかに、燃えにくいとか酸・塩基に強いとか多くのすぐれた性質をもっています。

熱にたいして弱いという欠点をもってはいますが科学の進歩とともに、この点も改良されるでしょう。

ナイロン

カロザーズによって発明された繊維でベンゼンや石炭酸からつくったアジピン酸・ヘキサメチレンジアミンを原料にしてつくられます。

分子のむすびつき方により、6ナイロンや66ナイロンなどいろいろな種類がありますが現在日本で工業化されているのは6ナイロンが多いようです。

高い温度に熱して溶かしたものを細い穴を通して冷たい空気の中に引っ張り出し糸にします。

ナイロン糸は婦人用のくつ下にナイロンをちぢらせたウーリーナイロンは男子用のくつ下に使われます。

そのほか、レインコート・雨傘の布地、自動車のタイヤコード漁網などがつくられています。



ビニロン

日本で発明された合成繊維です。
アセチレンと水を原料にしてポリビニルアルコールをつくりこれをボウ硝の溶液の中におしだして糸にし(湿式紡糸)さらに、ホルマリンで処理して繊維にします。

学生服・作業衣・漁網・ロープなどに使われています。

アクリロニトリル系繊維

アメリカでつくられているオーロンが有名で日本ではエクスラン・ボンネル・カシミロン・ペスロン・カネカロンなどの商品名で売られています。

セーターや下着類としても多量に使われています。

ポリエステル繊維

日本では、テトロンが代表的なもので原料はエチレングリコールとテレフタル酸です。
木綿などとまぜてワイシャツ・婦人服などに使用されています。

これらのほか、ビニリデン・ポリエチレン繊維ポリプロピレン繊維などがあります。



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